「金曜日にいつも求めている通りのもの」逆転タイトルを狙うバニャイア。FP1後の転倒も説明/MotoGP第20戦ソリダリティGP
11月15日、スペインのカタロニア・サーキットにて2024年MotoGP第20戦ソリダリティGPの初日セッションが行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がトップタイムを記録した。 【写真】フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2024MotoGP第20戦ソリダリティGP バニャイアはポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)を24ポイント差で追いかける形でチャンピオンの可能性を残したまま最終戦を迎えている。午前のフリー走行1回目を7番手で、そして午後のプラクティス終盤で1分38秒918を記録し、初日を最速タイムで終えたバニャイアが金曜日のセッションを振り返った。 「とても良い気分だよ。レースウイークのスタートの金曜日としていつも求めている通りのものだ。しっかり前進できている。だからとてもハッピーだよ。タイヤチョイスに関しても満足している。ミシュランは今回とても良い仕事をしてくれているよ。タイヤのオプションを増やしてくれたんだ」 「みんなハードタイヤを試していて、それでアレイシ(・エスパルガロ)が良いタイムを出していたけれど、僕は今日は試さなかったんだ。そこだけは少し後悔しているから、明日の朝にコンディションが良ければそれもトライしてみるよ」 バニャイアを24ポイントリードしているマルティンは、土曜日のスプリントレースでさらに2ポイント差をつけることができればチャンピオン確定となる。つまり、土曜日のマルティンのタイトル獲得を阻止するためには、バニャイアは何がなんでもマルティンより前でゴールする必要があるのだ。 「(スプリントを想定して)、今日はスプリントレース用の小さなタンクで多く周回したんだ。いつものスプリント同様にバイクを止めるのに苦労したけれど、いくつか改善案をトライできたので満足しているよ。もう少し手を加える余地はあるけれどね」 「僕は勝ちを狙うだけのシチュエーションだけど、ホルヘ(・マルティン)は違う。タイトル争いをする中でプレッシャーにさらされるのは当然だよ。何度か転倒しかけながらも、今日を5番手で終えたのはよくやっていると思う」 「僕も2022年に初めてチャンピオンを獲った時、今回のホルヘと同じような状況だった。まだスプリントレースがない時代で最終戦を23ポイント差で迎えたから、レースを14位以上でゴールすれば良かったんだ。その時は9位でゴールしたんだけど、それを成功させるのは大変だったんだ。だから、状況としては僕の方が気楽なはずだよ。でも、自分がホルヘの立場じゃないのが悔しいね」 なお、バニャイアはフリー走行1回目でチェッカーを受けた後、1コーナーでマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)にアウトから抜かれた拍子に転倒を喫した。 「僕のミスは減速をし過ぎたことだ。でも正直なところ、イン側には十分なスペースがあったから、彼が近づいてきていたのは音でわかっていたけれど、インに来ると思っていたんだ。だから、コーナーで彼が僕のアウト側にかなりのスピードで現れた時、怖くなってフロントを失ってしまったんだ。ブレーキは2バールくらい(握った圧力が)高かったかな」 土曜日、バニャイアはマルティンのチャンピオン獲得を阻止できるか。シーズン最後の予選、そしてスプリントレースに注目だ。 [オートスポーツweb 2024年11月16日]