「平日限定の電車運転士」制度を導入へ 熊本電鉄で珍しい取り組み 「休み取りにくい」意見に対応
熊本電鉄「他社と差別化を図りたい」
熊本電鉄は2024年11月11日、「平日限定鉄道運転士(正社員)」の勤務制度を導入し、求人募集を開始したと発表しました。 【画像】待遇は? これが「平日限定の電車運転士」の給料です 熊本電鉄は、熊本市近郊で鉄道・バス事業を展開しており、鉄道路線は上熊本・藤崎宮前~御代志(みよし)間を結んでいます。同社によると、「平日限定」の運転士は昨今の運転士不足に対応するため、今年9月にバス事業で導入。反響があったため、鉄道にも拡大することにしたそうです。「社員からも運転士は休みが取りにくいという意見があり、他社と差別化を図るために導入を決めました」(熊本電鉄 総務部 総務課)と話します。 今回は中途採用での募集となり、甲種電気車運転免許が必須となります。採用後は入社祝い金15万円が支給されるほか、県内外からの応募者(通勤距離20km以上)が内定した場合は、転居支援金として10万円を支給するとのこと。年間休日も122日確保されます。平日限定の運転士を導入することで、現在在籍している運転士の平日における負担を軽減する狙いもあるといいます。現時点では1人の募集ですが、今後の増員も視野に入れているそうです。 熊本市では、熊本市交通局が運転士や車両の不足などを理由に、運行本数を減便するダイヤ改正を実施するなど、地方都市でも運転士不足が顕在化しています。「平日限定」の電車運転士という、新しい働き方が拡大していくのか、注目されます。
乗りものニュース編集部