広島市医師会看護専門学校が入居する医師会館。老朽化し、建て替えなどの議論が進む（西区）

　広島市医師会看護専門学校（西区）は、2025年春を最後に夜間コースの新入生の受け入れを停止すると決めた。志願者が減り、定員割れが深刻化しているため。25年度は例年通り40人を募集し、28年春の卒業後にコースを廃止するという。 【グラフ】減少続く広島県内の准看護師養成校の1学年定員 　夜間コースは3年制。開設以来60年近く、働きながら看護師の資格取得を目指す人たちを育ててきた。近年は少子化や看護系大学の増加を受け、志願者数が低迷。直近の24年春の新入生は、定員の40人に対し、過去最低の9人にとどまった。 　同校には他に、看護師と准看護師をそれぞれ日中に養成するコース（いずれも2年制）がある。杉川雅美副学校長は「教員の確保も難しさを増している。廃止後は残り2コースに人材を集め、引き続き、地域に看護職を送り出したい」と話す。 　ただ、同校が入居する医師会館は老朽化が著しく、市医師会は建て替えなどの対応を迫られている。学校の存続の是非も含めた議論を進めているが、事務局は「方向性はまだ決まっていない」としている。