「ギリギリで焦った」……女性の“トイレ行列”改善するには? 個室利用は長時間化ナゼ 籠城の問題も【#みんなのギモン】
■職場のトイレ、21.6%は「男女共用」
加納解説委員 「ニーズに合っているとは言えないですよね。2020年に労働政策研究・研修機構が発表した、職場のトイレの整備状況に関する調査もあります。それによると『男女別』は78.4%で、その他の21.6%は『男女共用』でした。特に小規模の事業所に多いということです」 徳島アナウンサー 「どうしてもスペースの問題はあるんでしょうけども、こぢんまりとした飲食店なんかでもありますよね」 加納解説委員 「職場のトイレについては 1972(昭和 47)年に労働安全衛生法で『男性用と女性用に区別すること』と定められました」 「労働者が10人以内と少ない職場は、例外として共用が認められますが、可能な限り区別することが望ましく、10人以内だからといってトイレが設置できるスペースを倉庫にすることは不適切とされています」 河出アナウンサー 「働く人数が少ない職場だからこそ、ちょっと気まずいので分けてほしいなという気持ちもありますし、なんとか女性のトイレの多さ、比率を上げてほしいところですよね」
■日本トイレ協会理事「数の見直しを」
加納解説委員 「時代の流れに追いついていないのかなと思いますよね。日本トイレ協会理事の高橋未樹子さんによると、トイレの数の問題については、基準自体が昭和 40年頃の調査をもとに作られていて、古いままです」 「『時代とともに女性の社会進出が広がり、見直すタイミングに来ている』と高橋さんは話します。ただ『すぐに数を増やすのは難しいため、まずは籠城の問題を解決すべきだ』『トイレは自分だけのものではないと考えてもらいたい』と指摘しています」 「高橋さんは、『例えば職場では 1人になりたい人のために個室の休憩スペースを設ける、商業施設では充電できるカフェを作るなど、本来の目的以外でトイレにいる時間を減らす対策をしてみるのもいいかもしれない』と言います」 「これまでトイレはお金を生み出さない場所と思われがちでしたが、最近では商業施設などでトイレを充実させて、それをウリにお客さんを呼ぶという取り組みも行われています。それぐらい、トイレは生活の中で重要ポイントなんですよね」