「直径0.35ミリ」 世界最小スプリングコネクター開発 USB4向け防水品も ヨコオ
電子機器向けコネクターなどを手掛けるヨコオは、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどへの搭載を想定する、直径0.35ミリメートルの世界最小「スプリングコネクター(SPC)」を開発した。このコネクターを用いた同社初のUSB4対応「高速伝送40Gbps防水コネクター」も製品化。10月からサンプル出荷を開始する。 【関連写真】世界最小スプリングコネクターを使って開発したUSB4向け防水コネクター SPCは、ワイヤレスイヤホンを収納する充電ケースや、ミラーレスカメラのレンズマウントなどさまざまな電子機器に搭載され、バッテリーや基板間の接続などに使われている。 ヨコオが新たに開発したSPCは、半導体分野で培った開発・製造ノウハウを生かし、これまで最も細いチューブ径である直径0.85ミリメートルから、直径0.35ミリメートルへと約6割小型化。世界最小SPCとして製品化した。 同時に、世界最小SPCを使用したUSB4対応の40Gbps高速防水コネクターを開発。IPX7相当の防水性能を維持しつつ、細い径を生かして小スペースに多くのSPCをレイアウトできるようし、全体サイズの小型化にもつなげている。 量産開始時期は未定だが、「世界最小SPCは、2年後をめどに月産500万ピン程度の生産規模を目指している」(石橋史章FC事業部長)という。生産は、マレーシア工場または中国工場を予定する。 主な用途はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートグラス、タブレット端末、ノートパソコン(PC)などを想定する。
電波新聞社 報道本部