「使っていないのに突然発火」した例も…モバイルバッテリーの発火を防ぐために気を付けたい3つのこと
スマートフォンを頻繁に利用しているなら持っている人も多いであろう、モバイルバッテリー。コンパクトでどこにでも持ち運ぶことができ、場所を選ばずにスマートフォンを充電できることから、非常に高い人気を博しています。 【図説】モバイルバッテリーを使う上で注意したい3つのこと 最近ではスマートフォンやタブレットだけでなく、パソコンやデジタルカメラなどさまざまな機器の充電に対応できるものも増えており、一層人気が高まっている印象です。その一方で、モバイルバッテリーから出火する事故も増えているようです。 実際、2024年2月にはJR山手線の車内で、5月には都営地下鉄三田線の車内でモバイルバッテリーから出火する事故があったほか、首都圏以外でもモバイルバッテリーから出火したとみられる火災が発生しています。 しかもこうした事例のうちのいくつかは、モバイルバッテリーをかばんに入れているだけ、つまり「使っていない状態」だったにもかかわらず起きてしまったようです。一体なぜ、使っていないモバイルバッテリーが突然発火してしまうのでしょうか。
◆なぜモバイルバッテリーは発火する?
前提として、モバイルバッテリー、ひいてはその“バッテリー”に用いられている「リチウムイオン」電池が、非常に大きなエネルギーを蓄えられる一方で、燃えやすい素材を使用していることは知っておく必要があるでしょう。 そのような素材を安心して利用できるのは、燃えないよう安全に利用できる仕組みが何重にも整えられているからなのです。 したがって通常の使い方をしている限り、モバイルバッテリーが発火する可能性は極めて低いのですが、何らかの原因で安全を守る仕組みに異常が起きてしまうと、たちまち発火してしまいます。 例えば次のようなケースは日常生活の中でも十分起き得るものですが、モバイルバッテリーの安全を維持できなくなるおそれがあります。 ・モバイルバッテリーを落としたことにより衝撃が加わり、内部が壊れてしまう ・水没させてしまい、内部が腐食してしまう ・真夏の自動車内に放置するなどして、本体を異常に熱くしてしまう また、経年劣化によって何らかの異常が生じるケースもありますし、不良品、あるいは質の悪い製品を利用することで異常が発生し、発火するケースも時折見られます。 非常に身近なモバイルバッテリーではありますが、それだけ危険が生じやすいものであることは覚えておくべきでしょう。