「ゴルフの上達に近道はない」――スコットランドのことわざ
80台やその先を目指すには
100を切ったら、次は80台を、と思うのが当然だが、この壁は100切りよりかなり高い。100を切れるようになると、調子のいい日は90も切れそうなプレーができることもある。すると、すぐに80台も出せるだろうと思うのだが、これが結構難しいものなのだ。 課題としては、100切りのときよりも、もう少し飛距離を伸ばすことだ。とは言っても、莫大な飛距離を必要とするわけではない。ドライバーで言えば、100切りの時は150ヤードも飛べばいいと言ったが、これを正確性は保ったまま180~200ヤード程度に伸ばしたい。 そうすれば、もちろんドライバー以外のクラブも、それぞれもう少し飛ぶようになるだろう。すると、よりグリーンに近づけるからボギーオンする確率が高くなる。そして、スコアの基準がボギーで安定してくるはずだ。 目をみはるような飛距離までは必要ないが、ミスの度合いが小さい安定したショット、アプローチ、パットができていれば、ボギーというスコアは比較的確実に取れるものだ。ボギーがスコアの基準になれば、打ってしまったダブルボギーの数より1個でも多くパーを取れば80台ということになる。 また、80台を出すには、どうしても1個以上のパーが必要となる。確実にボギーオンを確保しながら、いくつかのパーを取るには、アプローチとパッティングがカギを握る。特にパーより2打少ない数でグリーン周りまで運べたときが、寄せワンパーのチャンスだ。 そうであれば、練習場では20~30ヤードのショートアプローチに多くの球数をあて、家では1~2mのショートパットを重点的に練習することが効果的だ。 80台が出せるようになったら、次はシングルハンディを目指したくなるだろう。ここで必要となるのは、ドライバーで少なくとも220ヤード以上の飛距離を出せるようになることだ。そして、いくつかのやさしいホールではパーオンして2パットのパーが取れるようになることを目指したい。 ショットの精度もアプローチやパッティングの技術も、さらに磨かなければならないから、練習場やコースに行く頻度ももう少し増やさなければならない。このレベルになると上達のスピードはかなり遅くなる。克服すべき課題の難度が高いからだ。 なかなか上達しない自分に不甲斐なさを感じたりもするが、上達に近道はなく、地道に練習量を増やさなくてはならないことを痛切に感じるのもこの時期だ。ここで挫折するか、あきらめずに努力を続けるかでシングル入りは決まる。