「ゴルフの上達に近道はない」――スコットランドのことわざ
「100切り」の4つの課題をクリアするには
このレベルのゴルファーでフックに悩んでいる人は稀で、ほとんどが大きなスライスを打って1日に何発かOBもしくは林の奥へ打ち込み、大たたきとなるものだ。これを改善するのが1.の課題だが、正しい握り方でストロンググリップを習得すれば大概克服できるだろう。 それ以外には、ロフトの大きい(12度など)ヘッドで短尺(42~43インチ)のドライバーを使うとか、思い切ってスプーン(3番ウッド)でティーショットすることでも、スライスとOBを減らせるだろう。ティーショットは曲がらずに150ヤードも飛べば十分に100は切れる。 2.の課題は1.とも共通するが、方向性を優先して飛ばそうとしないことだ。フェアウェイウッドでもユーティリティでもアイアンでも、飛ばすことよりもフェースにボールを当てることに注力したい。大ダフリや頭叩きのチョロ、シャンクといったフェースに当たっていない大ミスだけは回避することだ。フォームは我流でも構わないので、とにかくフェースにボールを当てて、そこそこ前へ飛ばせればいい。 フルショットに関しては、大きなミスさえ回避して60~70点のショトができれば100切りには十分で、スコアをまとめるには、3.と4.の課題が重要だ。だから、SWによる50~60ヤードのアプローチショット、AWによる20~30ヤードのピッチエンドランなどを練習に多く取り入れたい。60ヤード以内から確実に3回で上がれれば、ダブルボギー以上のホール数は相当減るはずだ。 最後に4.の課題だが、これはグリーン上での課題なので、なかなか練習できないように思えるかもしれない。ロングパットの距離感をよくすることでクリアへと近付けるので、コースへ行ったときには、とにかくロングパットで距離感を合わせる練習をたくさんやりたい。ラウンドの日は、その練習時間も考え、早起きして行きたいものだ。ショートパットは上級者でも外すものだし、家でも練習はできるから、コースへ行ったときはロングパットの練習をメインにやることだ。 家の絨毯での練習でも、できることはある。5mぐらいのパットなら何とかスペースが取れるのではないだろうか。5mでもひとつ距離感の基準ができれば、10mはその倍の力加減でという具合に実戦でも役立つものだ。そして、1mのショートパットは、家でできる「練習の王様」と言える。1mに自信がつけば、やはり3パットの撲滅に大きな効果が期待できる。 「6日間、毎日10分ずつパッティングを練習すれば、1週間に1度、60分練習するよりもはるかに上達が早い」――レズリー・ショーン この名言の通り、毎日ひまさえあれば家でボールを転がすことが、上達を早めるに違いない。「100切り」を目指す人はテーマを決めた練習をすれば、週イチの練習場、月イチのラウンドでも一気に上手くなる。早い人なら、数カ月で100を切れると思う。