教え子に性的暴行か 元校長、初公判で起訴内容を一部否認
日テレNEWS NNN
当時勤務していた中学校で教え子の女子生徒に対し性的暴行を加えケガをさせた罪などに問われている都内の中学の校長だった男の初公判が開かれ、男は起訴内容を一部否認しました。 ◇ 20日に法廷に立った“元校長先生”。裁判長の「仕事は何かしていますか」という問いかけに対し、「パートでビルの清掃員をしています」と答えました。追及されたのは、“性教育”と称して及んだという行為です。 検察側は冒頭陳述で「女子生徒をマッサージ名目で体を触るようになった。女子生徒が泣いてうめき声をあげても犯行を継続した。性教育等と称していて反論ができない状態だった」と指摘しました。
東京・練馬区立の中学校で校長をつとめていた北村比左嘉被告、57歳。去年、校長室で女子生徒2人のわいせつな動画や画像を所持したほか、2010年に教員の立場を利用し、女子生徒に性的暴行を加え、全治約1週間のケガをさせた罪に問われています。 事件が発覚したきっかけは、2022年に都の教育委員会に寄せられた被害者の元教え子からの「過去に先生から、わいせつなことをされた」という相談です。その後、警視庁の家宅捜索で、校長室の机の中からわいせつな画像が保存されたビデオカメラが見つかったといいます。 20日に迎えた初公判。起訴内容のうち、わいせつ画像などの所持については認めた北村被告。ただ、性的暴行については否認しました。
弁護側は「女子生徒が抵抗できない状態だったのか」「その状態を北村被告が認識していたのか」「女子生徒がケガをしたのか」の3点について争うと述べました。 冒頭陳述で、検察側は“女子生徒が抵抗できない心理状態だった”と指摘。一方、弁護側は抵抗できない状態だったかは“疑問が残る”と主張。 被告本人は、「親密な関係」だと思っていたといいます。弁護側は「予定表に会いたい日・都合のいい日に印をつけて渡して返してもらい、お互い印の合った日に性的行為をしていた」「北村被告は『これからもこういう関係を続けたい』と言ったが、女子生徒から拒否されることはなかった」としています。 そして、この元女子生徒本人が証人として証言台の前に立ち、下着の中に直接手を入れられた当時の自身について、「天井か横か斜めを見ていました。されていることを見るのが嫌だったので、視界に入らないようにしていました。すごく嫌です。早くこの時間が終わりますようにと思っていました」と証言。抵抗は“できなかった”といいます。 「やめてくださいって言う勇気がなかった。今後の中学校生活に影響が出るという不安はあったと思います」と述べた元女子生徒。また、北村被告から性行為について、「勉強にも効果があるっていう説明を受けたことがあります。リラックスできて勉強の効率も上がるよと」と説明を受けたことも。 次回、来週27日にも証人尋問が行われる予定です。