全国吟詠コンクール青年の部で大分市の平岡さんが優勝 念願のタイトル「支えてくれる両親に感謝」
大分市の淡窓伝光霊流鶴崎詩道会の平岡舞さん(34)=同市、会社員=が、第60回日本コロムビア全国吟詠コンクール決選大会(8日、水戸市)の第2部(青年の部)で優勝した。念願のタイトルをつかんだ平岡さんは「優勝の名に恥じないよう練習を続けたい」と意気込んでいる。 平岡さんは小学校4年の時、両親の影響で自宅近くの鶴崎詩道会若宮分会に通い始めた。10代で2度、決選大会に出場し、入賞も経験。その後、仕事や子育てで詩吟からは遠ざかっていた。しかし、4歳から始めて、みるみる上達する長男の姿を見て「もう一度やってみたい」と30歳でカムバックした。 今年は唐の詩人、杜牧(とぼく)の「江南の春」を吟じて県予選を突破し、全国の強豪14人と競って頂点に立った。「入賞者が並んだステージで優勝を告げられ、昔の忘れ物を取り戻したようで涙が止まらなかった。長年支えてくれている両親に感謝したい」と平岡さん。 分会で指導し、決選大会も見守った広瀬和子さん(76)=鶴崎詩道会副会長=は「多忙な中で練習の回数を増やしたおかげで、普段通りに発表できたのが勝因」、安部訓平会長(73)は「うれしい快挙。会を引っ張ってくれる存在になってほしい」と話している。