2024年度上期の倒産は4990件、6半期連続で増加 2年連続で全業種・全地域が前年同期を上回る ― 全国企業倒産集計2024年度上半期報
2024年度・2024年ともに、年間倒産件数は11年ぶり1万件台へ
自民党の総裁選が9月27日に行われ、新総裁に石破茂・元幹事長が選ばれた。「追加利上げをするような環境にあるとは考えていない」との発言を機に一時的に円安が進むなど、金融市場にも少なからず影響を与えている。帝国データバンクが9月17日に発表した「企業が新政権に求める経済関連政策に関するアンケート」によれば、「中小企業向け支援策の拡充」「物価高対策」「個人消費の拡大策」が上位を占めた。岸田前政権の基本路線は踏襲されることになりそうだが、今後は、新総裁が打ち出す物価高対策を中心とする経済対策に注目したい。 2024年度上半期の企業倒産は4990件となり、前年同期(4208件)を18.6%上回った。物価高、人手不足、追加利上げなどで企業の経営環境が二極化するなかで、年度下半期も企業倒産が減少に転じる要素に乏しく、2024年度は11年ぶりの1万件台となる見通し。また、直近9月の倒産件数は741件を数え、29カ月連続で前年同月を上回った。年ベースでみても、2024年1-9月は7294件と前年同期(6128件)を19.0%上回っており、2024年の年間件数も11年ぶりの1万件台を視野に、このまま緩やかな増加が続く見通しである。