BYD、全長5.1mの高級ミニバン「シア(夏)」でレクサスLMを追う 高効率の新世代PHEVとして欧州導入を確定
PHEVの高級ミニバン
中国のBYDは、新型ミニバン「シア(Xia、夏)」を欧州市場で販売する計画を明らかにした。グローバルに展開する輸出モデルで、高効率のハイブリッドシステムを採用する。 【写真】押し出し感強めの「迫力」フェイス、レクサスに対抗?【新型BYDシアとレクサスLMを写真で比較する】 (33枚) 8月30日に中国で開幕した成都モーターショー2024では、新型シアの実車が披露された。中国向けの価格は30万元から40万元(約600~800万円)で、レクサスLMやメルセデス・ベンツVクラスに相当する大型の高級ミニバンである。 最大8人乗りだが、7人乗り、6人乗り、4人乗りなど、さまざまなシートレイアウトが可能だ。ボディサイズは全長5145mm、全幅1970mm、全高1805mm。レクサスLM(5125x1890x1955mm)よりワイドだが、背は低い。 新開発のプラットフォームを採用し、BYDの第5世代プラグインハイブリッド(PHEV)パワートレイン「DM」に対応した。 最高出力100psの1.5L 4気筒ターボガソリンエンジンと、最高出力218psの電気モーターを組み合わせている。10.1kWhまたは15.9kWhのリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリー「ブレード」を搭載し、電気のみでの走行も可能だ。 BYDの第5世代DMパワートレインは、市販車に採用されているPHEVシステムの中で最も高いエンジン熱効率46.06%を誇ると謳われている。中型セダンのクインL(秦L)では平均燃費41.4km/lを実現し、中国のテストサイクルでの複合航続距離は最長2100kmに達するという。 新型シアの性能詳細については未確認だが、欧州市場では重要な立ち位置にある。 BYDのステラ・リー社長は先月、AUTOCARの取材に対し、特にEV需要の低迷と中国製EVへの輸入関税に直面する中、PHEVは欧州での成長において「非常に重要な役割を果たす」と述べた。 現在、BYDは欧州市場で、アット3、ドルフィン、ハン、シール、シーツU、タンの6車種を販売している。
グレッグ・ケーブル(執筆) 林汰久也(翻訳)