【連載企画・酒屋と飲食店のおいしい関係】vol.2 『米と肴 みなかわ』で「喜久醉 特別本醸造」を飲み語らう
「喜久醉 特別本醸造」の魅力
「艶がある」と佐藤さんは表現します。 「いろんな要素があると思いますが青島酒造では、大井川系の南アルプス伏流水を汲み上げているので、蛇口を捻るとジャバジャバ水が出てくる環境なんです。ほとんどミネラルがなくて、ものすごいなめらかなんです。そんな水で仕込んでいるために、口当たり、喉越しの質、香りが控えめでしっとりと寄り添ってくれるような色気を感じるお酒です」 皆川さんは「大好きなお酒で、とてもバランスがいい」と評します。 「料理の幅が広がります。今回お出しした『じゃがサバ』は、サバとじゃがいもとバターの組み合わせでベースはトルコ料理です。そういった多国籍・創作料理にも驚くほど合うお酒なんです。もちろん、『鴨の粕漬け』のような、赤身肉、わさび正油なんかにも合う。今回は、定番の和として『鴨の粕漬け』、和から遠い『じゃがサバ』で『喜久醉 特別本醸造』を楽しんでいただこうと思いました」
まずは、「鴨の粕漬け」。 身の締まった鴨を噛めば肉の旨みはもちろん、ほんのり酒粕の香りが鼻を抜ける。わさび正油のアクセントが抜群。わさびは多めがいい。「喜久醉 特別本醸造」を一口。間違いない。
続いて「じゃがサバ」。 トルコ料理からインスピレーションを受けた創作料理。サバの旨い脂とじゃがいもの甘み、それらをまとめるバターのいい仕事。「喜久醉 特別本醸造」を口に含めば、これがバターとは別ないい仕事をする。是非、味わっていただきたい。
季節を感じる食材へのこだわり
『米と肴 みなかわ』では、契約農家から直接仕入れる季節の食材にもこだわる。 「契約農家さんの食材を使う、ということを徐々に増やしています。今契約しているトマト農家さんは5月下旬までで品質管理ができなくなるという理由で夏に収穫しないんです。お客さまにも夏こそ『冷やしトマト』をメニューにしてと言われるんですが、できません(笑)。レンコン農家さんとも契約しているんですが、収穫できる時期だけメニューにする。そういうことを大切にしていきたいんです。その方が季節感、この時期だから食べられるものがある、という状態を自然に作れますし、なにしろおいしい。生産者さんの意図を汲み取って料理をして、そのおいしさをお客様の口に運びたいなと思っています」と皆川さん。