新型スバル クロストレックは“令和のレオーネ”だ!!! コスパに優れたコンパクトSUVに悪路で迫る
スバルの新型「クロストレック」で、青森の雪道を小川フミオがドライブした! 【写真を見る】新型クロストレックの内外装(34枚)スバルらしいインテリアに注目!
スバルらしい1台
まだこの季節(2024年2月)は、地域によって降雪も多い。とくにウインタースポーツを楽しむひとには、スバルのAWD(全輪駆動)はいい選択肢であると思う。 2022年12月から路上を走り出している「クロストレック」は、街中ではなかなかスタイリッシュであるいっぽう、雪道では走破性能に富み、1970年代からAWD(全輪駆動)を手がけてきたスバルの経験が活かされた1台とされる。 スバルのAWD乗用車の歴史は長い。最初は、1972年の「レオーネ4WDエステートバン」にさかのぼる。その後、1975年に「レオーネ4WDセダン」、1981年の「レオーネツーリングワゴン」(レオーネはその後モデルチェンジを繰り返す)、1985年の「アルシオーネ」、1989年の初代「レガシィ」……という具合に連綿と続き今にいたっている。 AWDシステムと水平対向エンジンはスバル車の看板技術となり、最新のモデルは、今回、真冬の青森市内から八甲田まで走ったクロストレックにも引き継がれている。いわばレオーネの流れを汲むモデルだ。 クロストレックの美点は多い。2.0リッター水平対向エンジンの力強さ(試乗したモデルはさらに電気モーターを発進時などに使うEボクサーなるマイルドハイブリッド)と、素直なステアリングと、しなやかに動く足まわりによる乗り心地のよさ、と、いくつも数えられる。 ボディコンセプトはSUV。であるが、全高を1580mmに抑えてあるスタイリッシュゆえ、ステーションワゴンとクロスカントリーの中間である“クロスオーバー”といったほうがいいかもしれない。 都会で映えるスタイルだが、雪山では、意外なほど、頼りがいがある印象を与えられた。デザインによるところも大きい。しっかり感のあるボディの面作りに加えて、タイヤの存在感を強調するホイールハウスまわりのクラディングなる黒い合成樹脂製のプロテクターのおかげだろう。