磯村勇斗、ちょっと旧いポルシェへの想いを語る なぜ911に惹かれるのか?
空冷ポルシェの魅力とは
そうこうするうちに、今度は白い1985年型のタイプ930が現場に到着した。磯村さんの第一声は、「こっちはかわいいですね!」というものだった。 「964に比べると930のほうがシンプルで、オリジナルのタイプ901に近い雰囲気を感じます。それにしても今日は、930と964を同時に見ることができて、夢のようです(笑)」 磯村さんが言うように、こういう仕事をしていてもタイプ930とタイプ964を同時に見比べることができる機会は希少だ。 「エクステリアのデザインはどちらもセクシーで上品、改めてこの世代のポルシェに惹かれています。音や振動を感じさせる空冷エンジンの魅力も再確認して、より一層空冷ポルシェがほしくなりました。本当だったら両方欲しいくらいですけれど、さすがにそこまで余裕がないので、あえて選ぶとしたら少しだけ964のデザインのほうが好みです」 2台のポルシェ911の間を行ったり来たりしながら、磯村さんは「いままで白い911という選択肢は考えていなかったけれど、白もいいな」とか、「カブリオレも優雅ですね」などなど、実車を見たからこそ体感できる感想を口にした。 そして最後に、こんな言葉でこの日の取材をまとめた。 「964のオーナーの方から、とにかくいろんなところで“1992年型の911を探しています”とアピールしたほうがいいというアドバイスをいただきました。ヴィンテージカーの情報は人づてに入ってくるものだし、できるだけ出会いの可能性を広げたほうがいい、と。たしかにそうだなぁと思いますね。古着が好きなのも、洋服そのものと同じぐらい、出会うことが好きなんですね。だから、出会いのチャンスを積極的に作っていきたいと思います」 というわけで、磯村勇斗さんは1992年型のポルシェ911との出会いを熱望している。 『GQ JAPAN』編集部としては、いい出会いがあることを願ってやまない。