なぜサッカー選手→芸人へ? 「お前は雇えない」…SNSで状況一変、100万回再生された異例キャリア【インタビュー】
「何が面白いのか面白くないのか」試行錯誤しつつ、100万回再生超えの動画も
最初はコンビを組んでネタを披露していたマリンボブ氏。だが解散してピン芸人になる。どうしたら有名になれるのか。悩んだマリンボブ氏はお笑い芸人の河本準一さんが監督として率いる芸人×サッカーチーム「SMILERS(スマイラーズ)」にも所属し、そこでの出会いが希望の光を与えた。 「チーム内で行う一連の“くだり”があるんです。スペイン語の発言を『マリン今何言ったの?』と聞いてもらい、僕の回答に『全然違うことじゃないか!』みたいな突っ込んでもらう。ある時、スマイラーズで同僚の今日だろう京太郎さんが『マリン、それ(YouTubeチャンネルの)ショート動画で上げてみなよ』とアドバイスしてくれたんです」 その後、YouTubeチャンネルのショート動画投稿を活発化。始めた頃は「何をやればいいか分からない」状態だったが、今日だろう京太郎さんのアドバイスも受けながら試行錯誤。すると“南米サッカーあるある”がSNSで話題となり、100万回再生を超えるショート動画も出てきた。今でも「何が面白いのか面白くないのか。言っていいところなのか悪い部分なのか。線引きが難しいですね」と悩みは尽きないが、マリンボブ氏はそれも楽しみながら投稿を続けている。 そんなマリンボブ氏の新たな目標は……。「できればR-1優勝という思いもありますが、SNSで行けるところまで行ってみたいですね。僕の動画を見て、サッカー選手が南米に行って、日本人ではまだ獲得したことのないコパ・リベルタドーレスで優勝する選手が出てきてほしいです」と野望を明かす。 「優勝して、『マリンボブの動画きっかけで来ました』みたいにインタビューで答えてもらえたら最高。そのために突き進んでいきたいです」。サッカーとシンクロさせた夢を追いかけて。マリンボブ氏は、今日も“芸人”として笑顔を届けている。 [プロフィール] マリンボブ(まりんぼぶ)/本名、松本磨林(まつもと・まりん)。1988年12月30日生まれ、埼玉県出身。オリンピアU-20(パラグアイ)―ウマイタ・フットボール・クラブ―ヘネラル・カバジェーロ・デ・カンポグランデ―サンマルティン(ボリビア)―ラ・マキナビエハ・ミルトン・メルガール―デポルティーボ・アレマン・デ・スクレ。18歳で単身南米へ。GKから半年でフィールドプレーヤーに転身。南米サッカーを8年経験し帰国。現在はピン芸人“マリンボブ”として、スマイラーズ(芸人で構成されたサッカーチーム)に所属する。日々自身のSNSで発信する“南米サッカーあるある”が人気を博す。
FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko