10人中6人の男性が勃起不全を経験!?カップルはどう対処すべき?
寄り添いつつ、臨機応変に
医療専門家によれば、まずはタブーなしに、性生活の良い面と悪い面についてふたりで、できる限り話しあうことが急務だという。フラストレーションが溜まって別居、あるいは自分や相手への暴力といった極端な事態を招くことを防ぐことが肝要だからだ。「勃起不全の原因がなにであれ、パートナーとの関係性の質によって大きく左右される」と性科学者のヴァンサン・ユペルタン。 だからふたりで診察に来ることが治療への第一歩だと循環器系専門医のエレーヌ・シュスマンは言う。「パートナーの同伴は愛情の証であり、安心感であり、さらに言えば、仲の良い夫婦の良好なコミュニケーションの証で、そのようなケースのほうがずっと治療しやすい」 満足のいく性生活へ復帰できるかは個々人の置かれた状況と治療の経過次第だ。
医学的な解決法は?
ED(勃起不全)には医学的な解決策も存在する。循環器系専門医のエレーヌ・シュスマンと心臓血管外科医のロナルド・ヴィラグは、著書『Le sexe des Hommes, l'érection sans tabou(原題訳:人間の性、タブーなしの勃起)』(Le Cherche-Midi刊)の中でそのことを指摘している。実際には、原因別に泌尿器科、アンドロロジー、血管科、精神科のどこに患者を紹介するべきか一般医が判断する。心因性ではない場合、様々な治療法が考えられる。勃起不全治療薬、海綿体自己注射、男性ホルモン補充療法、血行再建術、陰茎プロステーシス手術などだ。 勃起不全が心因性の場合、いくつかの治療的アプローチがある。例えば、性科学者のヴァンサン・ユペルタンは、性行為に伴う不安の軽減を目的とした再教育を推奨している。「最初は挿入することは考えず、性的に楽しみ、したい気持ちを分かち合うことから始める。あまりややこしいことは考えず、性器以外の身体の部分(手、顔、目等)を探ることからはじめる。これによって自分のなかの制約を手放し、楽しむことを再び覚えることで互いの理解が深まり、相手の魅力に気づくきっかけとなるだろう」 r(1)Ifopの研究:「 男性と勃起不全:大きなタブー?」 (3) ヴァンサン・ユペルタンは『L'enscyclo-pénis(原題訳:ペニスエンサイクロペディ)』の著者、Leduc出版。
text : Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr)