「余っているコロナ対策のアクリル板を活用」多発する闇バイトによる強盗事件に防犯グッズ品薄でも…自宅で手軽にできる防犯対策を専門家に聞いた
関東を中心に相次ぐ凶悪な強盗事件。民家を狙った犯行も多く、住人が命を落とすケースまで出ている。こうした中、宮崎県内でも住宅への侵入を防ぐグッズなどを買い求める人が増え、店頭では品薄状態。専門家は「この事件がいつ九州、宮崎に波及してくるのかというのも考えておくべき」と指摘する。グッズがなくても簡単にできる対策を聞いた。 2024年8月以降、関東を中心に「闇バイト」によるものと見られる強盗事件や窃盗事件が相次いでいる。死者やけが人も出ていて、11月4日までに、23件の事件を確認。男女39人が逮捕されている。
防犯グッズは品切れ相次ぐ
犯行の多くは、住宅の窓ガラスを割って家の中に侵入するケース。こうした事件を受け、ホームセンターなどでは8月以降、防犯グッズを買い求める人が増えている。 買い物客: 防犯用のセンサーライトを探しに来た。明るくした方が防犯にはいい。もちろん強盗は怖い。 ハンズマン柳丸店 上門朋広店長: 通常の5~6倍以上は問い合わせがある。私だけでも毎日2~3件、お客様の問い合わせで案内・説明している。 特に売れているのが、貼ることでガラスを割れにくくして侵入を防ぐ防犯フィルム。8月から10月までの売り上げは、前年と同じ時期の3倍になったという。 また、窓ガラスが割れた時などに知らせる防犯ブザーも売れていて、どちらも品切れ状態が続いている。 ハンズマン柳丸店 上門朋広店長: 全国的な需要があって、メーカーも品切れしている商品も一部ある。早ければ11月中旬。年内までには商品がくるかどうか、という感触。
グッズがなくてもできる防犯対策
そこで、防犯グッズが手に入らなくてもできる対策を、防犯コンサルタントの三原政彦さんに聞いた。 トレース・サーチ 三原政彦さん: コロナが終わって、アクリル板が余っていますよね。 会社などで使わなくなったアクリル板を、窓に張り付けるだけでも防犯フィルムの代わりに。 また、窓の溝に同じ長さ・幅の角材をはめることで左右両方の窓が開かなくなり、外から鍵を開けられたとしても、すぐには侵入できないという対策もできる。窓など、侵入口付近での光や音による防犯対策も有効だ。 トレース・サーチ 三原政彦さん: パッとセンサーライトが光る。「なんだこの家は」ということで、犯罪者の心理としては「こんな面倒くさい家はやめとこう」と犯行を断念することになる。 大きな音を出すために有効なのは、侵入経路に敷き詰めて使う「防犯砂利」。 早瀬純哉記者: 普通の砂利の方は、あまり音がしませんが、防犯砂利は普通に踏んでもかなり大きい音がします。くつしたでゆっくり踏んでも同じくらいの音がします。 現在、事件が頻発しているのは首都圏が中心だが、「闇バイト」による強盗事件は、過去に宮崎県内でも発生している。2022年3月、宮崎市下北方町で現金500万円を奪われる強盗事件が発生。警察によると、犯人グループのうち実行役の男らはSNS上の応募で集まり報酬を得ていたということだ。