筋トレYouTuber・芳賀セブン、100kg超の黒船モンスターと真っ向勝負 波乱万丈の1年を越えて世界銀メダル
12月17日から19日、東京・有明コロシアムにて開催された「IFBB世界フィットネス選手権」及び「IFBB男子ワールドカップ」。ボディビルカテゴリーの最重量階級である90kg超級には、筋トレYouTuber“芳賀セブン”こと芳賀涼平が参戦し、見事に銀メダルを獲得した。 【写真・動画】芳賀のヘビー級ボディと原点回帰のフリーポーズ
今大会は日本開催ということもあり、カテゴリー・クラスによっては出場選手の大半を日本人が占めることもあったが、芳賀が挑んだ90kg超級にはコソボ、モンゴル、ポーランド、フランスと各国の精鋭が集結。日本人は芳賀ひとりという国際戦ならではステージが繰り広げられた。 フリーポーズでは自身の象徴である「ウルトラセブンの歌」を選曲。「僕がボディビルデビューした時の曲であり、学生時代からずっとお世話になってきたので、世界の舞台でずっとかけたかったんですよね」と原点となる曲で会場を沸かせた。
「110kg、120kgという選手ばかりで、最初はびびっていました。日本では絶対に戦わないであろうモンスターたちと並ぶと、僕が一番小柄でしたから。まさにスーパーヘビー級、化け物たちとの戦いとはこういうことを言うんだなと思いました。このためにやってきて無事ステージに立てて『ホッとした』というのが正直な思いです」 シーズンを通しボディビルダーとして飛躍を見せた芳賀だが、じつは2024年は交通事故、恩人との死別、頸椎ヘルニアの罹患、世界選手権前に風邪をこじらせるなど数多の困難に見舞われた1年だった。 「本当に波乱万丈の1年で、『もしかしたら俺死ぬんじゃねぇか』って思いました」と語りながらも、前向きな心持ちで調整を敢行し、見事にシーズンを走破。階級別日本一連覇、そして世界選手権で銀メダルという結果は、前向きに進み続けて手繰り寄せた勲章だろう。 今後の目標については「次はジャパンオープン選手権での優勝と、日本選手権のファイナリスト入りが目標です。仕上がり体重を100kgにすることもひとつですね」とのこと。 とはいえ苦難のシーズンを終えたこともあり、来年はボディビルを1年間休むと大会後に更新した自身のYouTubeチャンネルで語っている。しっかりと休息を挟み、エネルギー満タンの姿で躍動する彼を見る日を心待ちにしたい。
取材・文/森本雄大 写真/木村雄大