元アナ妻へ労い「辛かったんじゃないか」 夢の欧州移籍も…「間違いなく日本は安全」と戸惑い【インタビュー】
鹿島MF三竿健斗、初の海外挑戦で抱いた思い
鹿島アントラーズの元日本代表MF三竿健斗は、欧州クラブでのキャリアを経て、今夏にJリーグ復帰を果たした。自身プロキャリアで初の海外挑戦となったポルトガルのサンタ・クララでは、異文化ならではの困難な局面も経験。妻と愛娘の3人で過ごした海外生活で抱いた思いとは…。(取材・文=河合 拓/全5回の2回目) 【写真】「幸せすぎます」三竿健斗、美人アナウンサーとの和服2ショット ◇ ◇ ◇ 東京ヴェルディでプロデビューを飾った三竿は、その1年後の2016年に鹿島アントラーズに加入。1年目は開幕戦のガンバ大阪戦で新天地デビューを飾ったが、リーグ戦の出場は4試合にとどまった。それでも2年目以降、徐々に存在感を放ち始め、24歳だった2020年にはチーム史上最年少でキャプテンの大役も務めることになった。 Jで最多タイトルを獲得しているクラブで重要な存在になっていた三竿だが、22年12月にはポルトガル1部CDサンタ・クララへ完全移籍する。26歳で下した海外挑戦。三竿は「ヴェルディの育成(機関)にいる時に、森本貴幸さんだったり、高木義朗くんだったりが海外でプレーして活躍する姿を見ていて、当時からユースやジュニアユースの選手たちは『俺たちもそうなるんだ』という意識を持っていた」と振り返る。 「Jリーグで2、3年やって結果を残して、海外に行くというのが理想」という青写真が描けなかったなかで、ようやく掴んだ海外行きのチャンス。「鹿島でやるべきこともたくさんあった」と迷いも明かしたが、腹を決めた。 「2022年にオファーが来て、いろんなタイミングが合って行くことになりました。(海外からの)オファーも1つしかなかったですし、Jリーグにいるよりもヨーロッパの市場に一度出た方が注目されるかなと思い、『ようやく行くチャンスが来たので行くなら今しかない』と決断しました」 サンタ・クララには、過去にも日本人選手が在籍していた。そのうちの1人が現在、森保一監督が率いる日本代表の中盤に君臨しているMF守田英正(現スポルティング)である。 まずは欧州の市場に身を置いてステップアップすることを念頭に置いていた三竿だが、新たな所属クラブとなるサンタ・クララについての知識はほぼゼロだったという。クラブの本拠地が島にあることを知ったのも、移籍を決めたあとだった。幼少時代にカナダで生活していたことで、英語が話せる強みのあった三竿は「どこであろうとプレーすることに変わりはないから問題ない」と思っていたが、たまたま目にした守田のインタビュー記事で不安になったと振り返る。 「行く直前に守田くんのインタビューが流れてきて、そのインタビューで『当時(欧州移籍する前)の僕にアドバイスをするなら、あの島には行くな』みたいなことを言っていたんです。もうマイナスなことばかり書いてあったので『とんでもない島に行くんだな』と覚悟を決めました」