「鳥も食べない渋さ」雪国信州で挑んだオリーブ栽培…厳しい寒さ対策に苦節6年、兵庫から移住の夫婦がようやく辿り着いた初めてのオリーブオイルに「子どもが生まれるみたい」
試食した飯塚アナウンサー: 「すごい苦い!渋柿みたいにしびれますね」 「本当に一瞬ねオリーブオイルのいい風味がするんですよ一瞬一瞬ね」 「これがあの風味豊かなオリーブオイルになるんですね?」 中野さん夫婦は、6年前からオリーブを育て始め、喬木村の3か所で栽培しています。 また、自宅ではゲストハウスを営んでいます。 飯塚アナウンサーと中野さん: 「移住してきて、その生業としてオリーブを選んだ理由は何だったんでしょう?」 「この地域は日照時間がとても長い。寒暖差が非常に大きいということで、もしかしてオリーブ育てることができるんじゃないかなって思ってまして、失敗の可能性があるけれどやってみようかなっていうことで」 スペインやイタリア、国内でも香川県など、温暖な地域で栽培されるオリーブ。 氷点下10度ほどの寒さであれば耐えられると栽培を始めた中野さんですが、信州の冬はそれ以上に厳しく、対策には頭を悩ませてきました。 中野さん: 「これはですね見ての通り枯れているんですけど、やはりどうしても寒さに耐えてはくれなかったという感じですね」 「オリーブはマイナス10度になると枯れることが多いと言われているんですけど」 「その氷点下10度以下に負けてしまった?」 「ということだと思います」 多くの木が被害に遭いながらも中野さんは、木の根もとにわらを敷いたり、密集して育てたりするなど、試行錯誤を続けながら6年間で100本を育てました。 栽培の苦労を二人三脚で乗り越え、少しずつ収穫量を増やしてきた中野さん夫婦。 実はこの秋、これまで念願だったことがついに叶いました。 静岡県西部の袋井市。 ここに、オリーブの持ち込みを受け入れ、オイルを搾る施設があります。 中野さん夫婦が栽培し、収穫した実から初めて、オリーブオイルを搾ります。 持ち込んだオリーブは、中野さん夫婦が6年間、わが子のように大切に育て続けた結晶です。 中野さん夫婦: 「感無量です」「感慨もひとしおっていうやつです」 「69.41(キロ)でした」 「よくとりましたね」 「きのう暗くなっても終わらなかったんで、けさ6時から収穫再開をして」 オリーブは水洗いしたあと、オイルを抽出しやすくするため、練ったようなペースト状にします。 いよいよ、中野さん夫婦のオリーブを搾ります。 「もうちょっとで中野さんのやつできます」 オリーブを機械に入れて、およそ50分。
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