X・シャウフェレ、S・シェフラー、B・デシャンボーの共通点は“軌道の安定”を生む左わき支点スウィング!
終わってみれば“本命候補”が期待通りの活躍を見せる結果になった今年のメジャー。それぞれに特徴のあるスウィングで一見全く別のようにも見えるが、2024年10月号の「月刊ゴルフダイジェスト」で「みんなのゴルフダイジェスト」でもお馴染みの柳橋章徳コーチは「左わき支点のスウィングという意味では同じでアマチュアにも参考になる」といっている。3人のスウィング写真を用いた解説をみんゴル読者にもお届けしよう。
解説/柳橋章徳コーチ
2011年よりゴルフコーチとしてのキャリアをスタート、2021年より額賀辰徳プロのコーチ。USLPGAで活躍する女子プロのコーチも務め復活優勝へ導き、現在は臼井麗香のコーチを務める
再現性と飛距離を両立させたスウィング
左わきを支点にしたスウィングは、飛んで曲がらないと、柳橋コーチ。
「3人の共通点は左わきの使い方で、3人とも左わきを支点にした腕の振り子運動でスウィングをしています。アドレスで作った左わきの位置がインパクトでもほぼ変わらないのがその証拠。体が伸び上がったり、左右の軸ブレが起きたりすると、左わきの支点はブレてしまいますが、それがほぼないのが素晴らしいです。左わきを支点にスウィングするメリットは2つ。1つ目は、軌道が安定すること。毎回同じ軌道を描けるのでスウィングプレーンが安定し、再現性が高くなるので曲がりにくくなります。
2つ目は、スウィングアークが大きくなり飛距離を出せること。左わきを支点に振り子運動ができると、クラブを遠いところに下ろすための、グリップエンド側を引き続ける動きが可能になります。この動きができると、自然とスウィングアークも大きくなり、遠心力が生かせ、エネルギーを余すことなくボールに伝えられるんです」(柳橋コーチ)
ココも一緒! 「骨盤の高さが変わらないからエネルギーが逃げない」
3人ともスウィング中、常に右腰の骨盤の高さが変わらないから、効率良く地面を踏めていて、エネルギーが逃げることなく打てている。
「右手首の角度がずっと変わらない ! 」
・ザンダー・シャウフェレ 1993年生まれ。全米プロでメジャー初優勝を挙げた勢いそのまま、全英オープンも制した。東京五輪では米国代表として金メダルも獲得。世界ランク2位。 ▶切り返しからの右手のひじと手首の角度がインパクト以降も変わらないのが特徴。円弧の延長線上にずっとクラブを引っ張り続けられていて超効率のいいスウィング。また動きが静かでエネルギーの逃げが一切ない。