琴桜、祖父ロードで綱とり…先代は11連勝発進でV 序盤で流れつかむぞ【大相撲】
大相撲九州場所で初優勝して来年の初場所で綱とりに挑む大関琴桜(27)=佐渡ケ嶽=が23日、初場所の番付発表に合わせて千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で会見した。綱とり場所で初日から11連勝して優勝し、昇進を果たした祖父の元横綱琴桜(先代佐渡ケ嶽親方)と同じロケットスタートを目指す。新入幕は玉正鳳(31)=片男波。 綱とり場所に向けた第一声で、琴桜が笑った。これまでの場所前との心境の違いを問われて「違いが分からないです」。九州場所で自己最多の14勝を挙げて初優勝を果たした自信を胸に、番付の頂点に向けた15日間での好スタートを誓った。 「負けるつもりで戦いに行かないですから。しっかりとまず目の前の一番に集中することが、積み重ねになって白星につながると思う。地に足を着けて、一つ一つやっていくことが大事かなと思います」 しこ名だけじゃなく、昇進ロードも受け継ぎたい。祖父の先代琴桜は、1972年九州場所で3度目の優勝を果たし、綱とりの73年初場所で初日から11連勝。後に横綱となる輪島、北の湖、三重ノ海も退けた。12日目に初黒星を喫したが、引きずらずに3連勝。千秋楽は横綱北の富士を押し出した。初の2場所連続優勝で、文句なしの横綱昇進を決めた。 番付の頂点を極めるためにやるべきことは、今も祖父が教えてくれる。場所入りする前に先代へ手を合わせる佐渡ケ嶽部屋の仏間には、横綱の推挙状が飾られている。 「『品格力量抜群』と書かれています。全体において整ったものがないと上がれないと思う。残り3週間、まだまだ足りないと思ってしっかり鍛錬を積んでいくしかない」と琴桜。祖父と同じ初場所で横綱昇進を果たすため、妥協せずに追い込んでいく。
中日スポーツ