ディアマナ、ベンタス、ツアー AD、アッタスを作っている“4大シャフトメーカー”パッと出てくる? それぞれの特徴を解説!
松山英樹や石川遼も愛用「グラファイトデザイン」
続いてはグラファイトデザインですが、国内男子ツアーで常に高い使用率を誇るメーカーです。松山英樹プロや石川遼プロが長く愛用しているのは有名な話です。グラファイトデザインのすばらしい所は、カタログから過去モデルがなかなか消えない所です。これは、言い換えれば、過去モデルでも自信を持って販売できるということです。特に「超」がつくほどのロングセラーシャフトに「Tour AD DI」があり、こちらは発売から10年以上たっていますが、未だに根強い需要があります。以前は中調子のシャフトが多かったですが、近年は手元や先などの味付けも多くなりカスタムシャフトとしての面白みが一層増した気がします。元々固定ファンが多かったメーカーですが、アイアン、ハイブリッドシャフトのラウネの登場などでさらにシェアを拡大しています。
派手なカラーリングが目を引く「USTマミヤ」
最後にUSTマミヤですが、とにかくシャフトの派手なカラーリングが目を引くメーカーです。また、ネーミングの面白さも毎年注目され、話題性という観点でいえば4大シャフトメーカーで一番といえます。とはいえ、当たり前ながらシャフト自体の性能も話題性に負けていません。特に「アッタスシリーズ」はユーザーにとって合う、合わないが典型に出るシャフトだと感じています。 そもそもカスタムシャフトは純正シャフトと違って、本当に自分に合う製品を選ぶのを主眼に置いています。そういう意味では、選び方さえ間違わなければ、USTマミヤのシャフトは長く愛用出来る可能性を秘めています。ちなみに同社はフィッティングにかなり力を入れており、ベストのシャフトを選んでくれる体制を常に整えています。独自のYouTube発信でフィッティングを広めていることでも有名です。 以上のように、各社それぞれ独自色があります。シャフト単体の良さは当たり前ながら、メーカーそれぞれの特徴を知ることで、より自分が使用しているシャフトへの思い入れが強くなることもあります。私自身は新しいシャフトが発売されるたびに、メーカーがどういった思いでこのシャフトを発売したのだろうと考えるだけでもワクワクします。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
石井建嗣