全米女王・笹生優花 超ストイックなアメリカ生活に密着「家族がいたから強くなれた」
■スイングにも変化 コーチ「非常に良くなった」
トレーナーとともに体の使い方を追求して1年。ゴルフにも徐々に成果が表れ始めています。 笹生選手 「体の動きが良くなってくると、自分では軽く振ってるつもりでも距離は同じくらい出るようになる。一番大事なのが体の使い方っていうか、もっと体を効率良く使ったスイングです」 笹生選手と言えば平均270ヤードを超える世界トップクラスの飛距離が持ち味ですが、最近は力を入れずとも飛距離が出ると言います。 さらに、もう一つ彼女が力を入れている練習があります。1年前から月に数回、コーチとスイングの調整に取り組んでいるんです。 笹生選手 「右腕が近い方が自分はスイングがしやすい。真っすぐバックスイングしちゃうとこんなふうに地面に打ち付けちゃう」 笹生選手が師事しているのは、キャメロン・マコーミックコーチ。メジャー3勝のジョーダン・スピースらを育て上げた名コーチです。 マコーミックコーチ 「もしこれが君のスイングだとしたらこの輪は地面と垂直になっているよね。この目印の後ろでも真ん中でも前でも打っていい。この打球の先はどこになる?」 笹生選手 「まっすぐ」 マコーミックコーチ 「よりきちんとしたスイングの軌道だ。スイングする位置をボールの近くにして縦にスイングをする感覚にする。そうすれば意図してドローとフェードを打ち分けられるよ」 追い求めるのは飛距離だけではなく、正確なショットです。 マコーミックコーチ 「(Q.笹生選手のインパクトは?)最初のころより非常に良くなっています。良くなっている要因としてはボールとの距離を縮めてスイングプレーンを少し縦にしたこと、これまで練習で何度も取り組んできた体の使い方です」 コーチと出会う前のおととしと今年のスイング、比較してみると今年のスイングは縦振りになっていることが分かります。縦振りにすることでショットの安定性が高まるのだそうです。
■一日8時間の練習 気分転換は“卓球大会”
練習が終わったのは午後4時。家に帰ると、早めの夕食。この日は大好物のカレーです。ぺろりと2杯を平らげました。 午後6時。一日酷使した体のケアも欠かしません。ケアの時間は実に90分。アメリカでの連戦疲れに加え、彼女が今、実感しているのは…。 笹生選手 「日本の方が楽じゃないですか。ゴルフが楽とか試合が楽とかじゃなくて移動とかが楽。ご飯おいしいし、安全ですし、やっぱり日本いいですもん。優花はそれは引退してから味わえばいいかな」 夜7時半。ケアを終え、いきなり始まったのが、同居するトレーナー、マネージャーとの卓球大会。彼女にとって気分転換のひと時です。 ただ、ひとたびスイングの話になると卓球でも真剣そのもの。 笹生選手 「ドライバーに近い感じ」 午後9時まで続き、この日は終わりました。独占密着で見えた彼女の一日。オフにもかかわらずトレーニングを含め、およそ8時間の練習。ゴルフに人生を懸ける、プロフェッショナルな姿がありました。