台湾の重要ポスト「政務顧問」に異例の抜てき 「台湾に恩返ししたい」ラーメン店経営の日本人・野崎孝男さん(50)
2016年2月の台湾南部地震からの頼総統との信頼関係
そんな野崎さんが、なぜ頼総統から要職に任命されることになったのだろうか。 野崎さんと頼総統が信頼関係を築くきっかけとなったのは、2016年2月に発生した台湾南部地震だ。 死者の数は100人を超える大災害の中、救出活動の陣頭指揮を執っていたのは、当時台南市長だった頼氏だった。 その時、日本食店を経営していた野崎さんは、すぐに被災地入りし、温かい食事を無償で提供するなど、被災者や救援活動をするスタッフを支えた。 こうした活動がきっかけで、台南市長だった頼氏と親交を深めたという。 野崎さんは、頻繁に自然災害が起きる台湾で、何度も被災者支援を行ってきた。 その理由は、台湾への「恩返し」だという。 台湾行政院政務顧問・野崎孝男さん: まず台湾の大学院で勉強した時に、台湾の教育部から奨学金をもらったんです。奨学金の原資って、台湾の方の税金ですよね。教育部の奨学金がなければ、今の私も存在しないわけです。台湾の人に機会をもらった、チャンスをもらった。それを自分がある程度成功した、もしくは資源があるときに必ずこの恩は返すと。「恩返しをしたい」それはもう個人的にずっとある思いの1つですね。 頼氏の信頼を得た野崎さんはその後、頼氏から台南市の外交顧問に任命された。 台湾の地方自治体で、外国人が顧問になるのは初めてのことだった。
中国からの圧力に対抗するため日本と台湾の連携がますます重要に
10年来の信頼関係を築き、要職に任命された野崎さんが今、最も心配するのは中台関係の緊張だ。 台湾の主権を訴える頼総統に対して、中国はこれまでたびたび圧力をかけていて、頼政権への揺さぶりを続けている。 中国からの圧力に対抗するため、野崎さんは自由や民主主義といった価値観を共有する日本と台湾の連携が、ますます重要になると強調する。 台湾行政院政務顧問・野崎孝男さん: 日本と台湾をつなぐ、ありきたりな言葉ですけど、「架け橋」的なこと、もしくは、歯車と歯車がかみ合う潤滑油、きれいに回るような潤滑油的な役割ができればなと思っています。 野崎さんの台湾と日本の架け橋としての手腕に、期待が高まっている。 (「イット!」10月18日放送より)
イット!
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