東京発アメカジブランド「SUNNY SPORTS(サニースポーツ)」20年の歴史と進化
「NORDIC CREW SWEATER(ノルディック クルー セーター)」で1990年代の気分
ここからは2024AWのアイテムを紹介してもらいながら、デザインワークについても伺っていきたい。
「1980年代、1990年代のテイストが感じられる「NORDIC CREW SWEATER (ノルディック クルー セーター)」を紹介したいのですが、その頃の雰囲気はそのままに、シルエットなどはいまのテイストに合わせてリリースしています。ここ数年はこういう感じのニットがいまの気分だと思います。
アメリカントラディショナルな、国旗柄セーター『GOLF / FLAG CREW SWEATER(ゴルフ / フラッグ クルー セーター)』も同じ時代の雰囲気です。
このアイテムも今シーズンのおすすめとしてリリースしています」
1950年代のディテールをいまのテイストに
引き続き、今シーズンのアイテムを見せてもらおう。そこには北原さんのデザインワークのポイントにしている部分が垣間見られた。
「ヘビーウェイトコットンのワッフル素材で作ったフーディも紹介させていただきます。『50s RAGLAN HOODIE(フィフティーズ ラグラン フーディ)』というアイテムで、後付けパーカーのディテールによって1950年代を思わせるビンテージライクなものなのですが、素材的には今年っぽいものなので、いまのテイストで着られるアイテムだと思います。
アメリカンビンテージのデザインとしては、1950年代とか、1960年代のものが好きなのですが、表現したい雰囲気はその時々で違うし、1980年代、1990年代のアイテムにもいまは注目しています。 このアイテムもそうなのですが、その時代のものをそのまま作ると“衣装”になってしまう気がしていて、ポイント、ポイントで異なる時代のディテールや要素を入れ込むことでいまの“デザイン”になっていくと思っています。アイテムに限らずですが、デザインワークの際に大切にしている事柄です」
ノッチカラーのジャケットとバギーパンツのセットアップ
20年というブランドの歴史のなかで、進化していくいまのSUNNY SPORTSを表すようなアイテムを紹介したい。 アメカジやアメリカンビンテージライクなアイテムを直球で作るのではなくて、根底にその要素が入ったようなアイテムが、最近では多くなってきたと北原さんは話す。