徳之島で製糖開始 搬入ずれ込みも年内操業 奄美の製糖シーズン本格化
鹿児島県徳之島の南西糖業は20日、2024~25年期の原料サトウキビ搬入を開始した。年内の製糖開始は10期連続で、前期より1日早い。同社の搬入開始は奄美群島の大型工場では最後で、群島の製糖シーズンが本格化した。同社の今期搬入量は前期実績を2998トン下回る16万300トンを見込んでいる。 同社は今月11日に両工場の操業を開始したものの、奄美群島きび輸送事業協同組合との輸送料交渉が17日までずれ込んだ影響で原料の搬入開始が遅れており、初日の搬入量は伊仙、徳和瀬両工場で計709トン。 今期の町別生産見込み量は天城町6万1900トン(前年実績比969トン減)、伊仙町5万768トン(同876トン減)、徳之島町4万9400トン(同1150トン減)。 工場別搬入見込み量は伊仙工場が8万3990トン、徳和瀬工場が7万6310トン。3町合計の収穫面積は前期実績比27ヘクタール減の3128ヘクタール、10アール当たりの収量(単収)は同0・051トン減の5・181トンを見込んでいる。 21日は伊仙工場で366トン、徳和瀬工場で343トンを受け入れた。2工場の平均買い入れ糖度は前期の搬入初日比で2・38度減の12・25度(最高14・30度、最低9・30度)と前期を下回った。 同社は今期の作況について「台風などの被害もなく生育は平年並み。10~11月に降水量が多く高温、多雨、日照不足の影響で平年より登熟が遅れ、買入糖度は極めて低い水準でのスタート」とした。 原料搬入日数は3月29日までの延べ78日間。年内の受け入れは25日まで。年明けは1月9日に再開する。2月12~19日の8日間は春植え推進期間のため搬入を休止する予定。