来季の楽天は意外と楽しみ!?96年世代の野手が中心、投手陣も若手が成長
楽天は3年連続4位で、今季から指揮を執った今江敏晃監督がわずか1年で退任し、三木肇二軍監督が来季5年ぶりに一軍監督に復帰する。 オフは田中将大が巨人、茂木栄五郎がヤクルト移籍したが、新加入の選手はヤクルトからヤフーレ、阪神を戦力外となった加治屋蓮、新外国人選手としてハワード投手を獲得し、ドラフトでは1位で競合の末に宗山塁(明治大)を引き当てた。ただ、目立った補強というのは少ない印象。 投手野手ともに、今江前監督が若手、中堅を積極的に起用し、来季へ向け楽しみな要素が増えた。野手で言えば、辰己涼介は不動の3番打者として、打率リーグ2位の.294をマークし、小郷裕哉も全143試合に出場し打率.257、7本塁打、49打点、32盗塁とトップバッターの役割を果たした。村林一輝もプロ9年目の今季、初めて規定打席に到達し、打率.241、6本塁打、50打点、守ってもショートで高い守備力を発揮した。 投手陣も早川隆久が自身初の二桁11勝を挙げ、170回1/3を投げ防御率2.54とエースへと成長し、藤井聖も早川と同じ11勝、先発に転向した内星龍は6勝、リリーフでもプロ入りから苦しんでいた藤平尚真がリリーフに配置転換し躍動。鈴木翔天、渡辺翔太もいる。 主力に浅村栄斗、鈴木大地、岸孝之、則本昂大といったベテランが多くいる印象だが、若手、中堅も育ってきている。若手、中堅選手の上積み、ベテランが想定通りの働きを見せれば、上位争いも十分にできるのではないか。足りないピースと言えば、外国人野手か。今季はチーム最多の本塁打は14本の浅村で外国人のチーム最多本塁打は8本のフランコだった。長打の打てる外国人選手、もしくは日本人の若手長距離砲が成長すれば、かなり面白い打線になりそうだ。 リーグ優勝したソフトバンク、若手の躍進で2位となった日本ハムに比べると、注目度は低いが、リーグ優勝の可能性も十分に考えられそうだ。
BASEBALL KING