あなたには「ライフコーチ or セラピスト」のどちらが必要?自分に合う専門家を見つけよう
セラピストは、メンタルヘルスをサポートするための訓練を受けている
「セラピストは、個人だけでなく、カップルや家族と一緒に受けるセラピーも提供し、心理的、感情的な課題や対人関係の問題を解決する手助けをします」と話すのは、出産前後期のメンタルヘルスに特化したロサンゼルス在住のセラピスト、ガヤネ・アラミヤン氏。「セラピストは、認知行動療法(CBT)、内的家族システム(IFS)、弁証法的行動療法(DBT)、精神力動療法など、さまざまな手法を用いるほか、クライアントが自身の考えや感情、パターン、言動を深く見つめたり、打ち明けたりするための安全な空間を提供します」 コーチングでも個人的なウェルネスの向上に取り組むことはもちろんできるけれど、ライフコーチが認定資格を保有していない限り、メンタルヘルスの専門知識はあまりない傾向にある。また、米国ではセラピーを受けるのに健康保険を利用することができるのに対し、コーチングセッションの費用は通常自己負担になる。保険によっては、特定のコーチングをカバーできるものもあるそう。
コミュニケーションの仕方が異なる
ICF認定のライフ・リーダーシップ・エグゼクティブ・コーチのリンジー・プレストン氏によると、認可を受けたセラピストには厳しい規制があるため、クライアントとの関係(やコミュニケーション)をセッションの中だけに限定しなければならないことは多いのに対し、コーチにはそのような規定がない。そのため、コーチが開催する週末のリトリートや祝賀会に参加したり、コーチと定期的にメールをやりとりすることも可能だが、セラピストの場合は基本的にそれができない。 また、プレストン氏いわく、コーチはセッションとセッションの間であってもテキストやメール、電話やテレビ電話でのサポートを提供することが一般的であるため(セラピーの場合は異なる)、クライアントとコーチの関係が、場合によってはクライアントとセラピストの関係よりも親密に感じることがあるかもしれない。 だからといって、セラピストと親密な関係を築けないわけではない。一般的にセラピストとのセッションでは、個人的なことだけでなく、仕事やメンタルヘルスのことなど、人生のあらゆる面について話をすることが奨励されているため、ウェルネスの変化をより全体的に感じられることもある。 「セラピストに親近感を抱けるのは、クライアントが否定や批判を受けることなく心の内をさらけ出すことができ、何でも話せる空間を提供してくれるからでしょう」とアラミヤン氏。「セラピストは、あなたが自身の感情や経験と向き合い対処していくための空間を与えてくれますし、あなたの課題も受け止めてくれます。あなたにとって扱いにくい感情や過去の出来事に対処するツールを教えてくれることもあり、それが教師と生徒のような関係を生み出すこともあります」