<春へのキセキ・センバツ2021>選手紹介/1 智弁学園 西村王雅投手/天理 達孝太投手 /奈良
3月19日に開幕する第93回選抜高校野球大会に出場する智弁学園と天理。両チームの主力選手の横顔を順次紹介する。 ◆智弁学園 ◇「我慢」の冬で心身成長 西村王雅投手(2年) 朝早くから夜遅くまで、人一倍練習する努力家だ。ウエートトレーニングで自らを追い込み、とりわけ「『我慢』にこだわってきた」この冬は、心身ともに大きな成長を遂げた。 身長171センチと決して大きくはないが、食事量と筋肉量を増やし、秋季近畿地区大会後の約4カ月で、65キロだった体重を12キロ増量した。作り上げた体は球の回転数を増やし、キレのある直球と鋭い変化球に更なる磨きをかける。 「エースの自覚が高まった」とチームメートからの信頼も厚い。目標は1990年夏の甲子園に平安(現龍谷大平安)投手として出場、2勝を挙げた父を超えることだ。「甲子園では自分が抑えて勝ち、日本一に貢献したい」 ◆天理 ◇練習大好きな長身右腕 達孝太投手(2年) 193センチの長身から投げ下ろす最速146キロの直球が持ち味の右の本格派。2020年秋の公式戦は7試合に登板、計52回を投げ68奪三振と、全国から注目される投手の一人だ。 野球を始めたのは小学4年の終わり。父が社会人軟式野球の監督を務め、「小さいときから家にボールがいっぱいあったので」と笑う。捕手としてスタートし、中学で投手に転向した。 課題は「連戦に耐えられる体づくり」。秋季近畿地区大会準々決勝の大阪桐蔭戦では、連投の疲れで大量点を奪われた。この冬はウエートトレーニングに励んでスタミナを強化。一方、「打たれても気にしない性格」と大物ぶりも見せる。練習好きで「一日中でも苦になりません」。