「お前、なんか勘違いしてんじゃねえか?」中邑真輔が“落胆の本音”…NOAHビッグマッチを前に、“かわいい後輩”だった佐々木憂流迦に苦言の理由
「お前、なんか勘違いしてんじゃねえか?」
「なんか、あいつが『(試合の中で)教えてもらいたい』みたいなことを言ってたのをどっかの媒体で見たんだけど、『はぁ? 』と思って。『お前、なんか勘違いしてんじゃねえか? 闘うんだよ』って。現実的な部分で言えば、あいつはすでに35歳。うまくはやってるとは思いますけれど、現時点で早くも『これでいいんだ』と満足しちゃってる感が感じ取れちゃった。 もちろん後輩としてかわいい部分はありますが、この業界に入ってきたからには。ましてや対角線上に立った以上、容赦はしねえぞ。リング上でもリング外でも」 ここから中邑真輔の言葉はさらに厳しさを増す。 「『(試合が決まって)情緒不安定です』『どうしたらいいんでしょう、ぼく』とか、そういうコメントを見て、『ハードル下げようとしてやがるな、言い訳作りか? 』って。『だったらお前じゃなくていいんだけど? 』と思うんですよ、俺は。 元日に日本武道館で試合ができるのは日本人として光栄なことですから、それはもちろんやりますよ。でも対戦相手がそんなこと言ってるなら、『べつに憂流迦じゃなくてもいいんですけど』って。そんな感じですね」 そして、トドメの発言がこれだ。 「X(旧Twitter)のオススメでNOAHのポストが流れてきて、試合のショート動画を見たら、こともあろうにあいつがキンシャサを使っている。『あー、ないな』と思いましたね」
“かわいい後輩”でも、容赦はしない
1.1日本武道館前最後の試合となった12.19後楽園ホール大会でのタッグマッチで、憂流迦は「イヤァオ!」のポーズでたぎってから、中邑真輔の代名詞である得意技キンシャサを披露した。武道館での試合へのアピールだったのだろうが、中邑の評は手厳しい。 「そこのセンスが『やっちゃってるな』って。もう迷走して行き着くところまで行っちゃったんだな、おまえって。なんかむしろ、哀れに感じます。『なんだよ。プロレスごっこやってたのかよ』って。あいつに関しては、そんな感じですね」 まだプロレスキャリア1年に満たない佐々木憂流迦の胸にグサグサと突き刺さるような言葉の数々。“かわいい後輩”であっても同じリングに立つなら容赦はしない。それが中邑真輔のプロレスラーとしての当然のスタンスであり、同時に憂流迦の中にあるどろどろとした怒りのようなものを引き出そうとしているようにも思える。 はたして佐々木憂流迦は1.1日本武道館で、この中邑真輔の言葉にどう応えるのか。憂流迦が目指す格闘芸術“ファイトアート”は、自分の内面にある感情をリング上で露わにしなければ、生み出すことはできないのだ。
(「ぼくらのプロレス(再)入門」堀江ガンツ = 文)
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