新型ミニ「エースマン」は最高の街乗りマシンだった!?
小回りが効いて、あつかいやすい、乗り心地もよし!?
ドライブしたのは、デンマークのコペンハーゲン。市内を走りまわると、なるほど、開発陣のねらいどおり、小回りが効いて、あつかいやすいのに感心しました。モーター駆動なので、スムーズな加速性も気持ちよいものです。 インテリアもしゃれてまして、ダッシュボードはニットのような素材で張ってあり、編み込みのように2色の切り返しが入ります。しかもドライブモードに応じて車内各所のライティングの色も変わります。街中、とくに夜のドライブに彼女を誘いだすのに、これ以上の演出はそうそうないのでは、と思うようなたのしさなのですよ。
乗り心地も期待以上に快適。街中といい高速といい、路面からのショックをていねいに吸収してくれるサスペンションシステムの働きのせいで、きもちよいドライブができるのです。 いまのミニをご存知のオヤジさんは、ミニがキャラクターの柱にしてきた「ゴーカート・フィーリング」を聞いたことがあるのでは。ハンドルをさっと回すと、間髪いれずに車体がロールもせずに向きを変える、ゴーカート(乗ったことのある方いらっしゃるでしょう)のような動き。
でも、昨今のミニは、それより乗り心地のよさに重点を置いているかんじです。ミニ・エースマンもやはりおなじ。車体のサイズから期待する以上に、たいていの路面をすーっとこなしてしまいます。フラットライドとかいうやつですな。 コペンハーゲンの市街は、自転車で有名な街だけあって、ほとんど平坦。日本の市街地のような山あり谷ありではありません。でも郊外に出ると、上り下りはあるし、カーブが連続する道があります。そんなとこもトルクがたっぷりある電動車ゆえ、すいすいとこなします。
富裕層のクルマの使いかたって、大型サルーンとか高級SUVとかスーパースポーツカーを持っていても、街中ではコンパクトカーを使うもの。ザ・ビートルズのメンバーだって当時、ロールスロイスとかメルセデス・ベンツ600とかアストンマーティンと同時に、ミニに乗っていたではありませんか。 もちろん、小さいからいいってもんじゃない。ミニ・エースマンは、名前のとおり「エース級をねらったモデル」(開発者)とのこと。その言葉にうなづける出来であります。
■ Mini Aceman S E
【SPEC】 全長×全幅×全高=4080×1755×1515mm ホイールベース/2605mm 電気モーター 前輪駆動 最高出力/160kW 最大トルク/330Nm 駆動用バッテリー容量/54.2kWh 一充電走行距離/414km(WLTC) 価格/556万円
文/小川フミオ 写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)