GXで疲弊したドイツの「惨状」が想像以上にひどい…日本も他人事ではいられない「航空業界の異変」
頑張れば頑張るほど国家が疲弊するGX
ちなみに日本でも、10月27日の衆議院選挙で、政治の混乱が最大限に可視化された。与党が過半数を切ったと大騒ぎだが、実は、ドイツも同じで、過半数を取るためだけに連立した3党が内部分裂し、その結果、起こっているのが、現在の政治の機能不全、経済の悪化、治安の崩壊だ。 そこに、世界情勢の不穏が重なり、国民は重度な政治不信に陥っている。当然のことながら、日本にはこの後を追って欲しくないが、すでに多くの点で類似点が多すぎて怖い。 いずれにせよ、ドイツも日本も、“脱炭素教”の政治家には直ちに退場してもらいたい。彼らが掲げるGX(グリーントランスフォーメーション)という目標は、頑張れば頑張るほど国家が疲弊するものだ。無理に進めれば、海外旅行も自家用車も、いずれ再び金持ちの贅沢品に戻ってしまうだろう。 今、両国の国民が必要としているのは、現実路線で産業再興に励み、国民に再び希望を持たせてくれる政府である。 【さらに読む】『いったいなぜ…「トヨタに学ぼう」日本車を絶賛する“ドイツのニュース番組”の不気味さ』
川口 マーン 惠美(作家)