豆腐を買うときの指針「豆腐チャート」作成へ、今後は食べ方の掲載も/日本豆腐マイスター協会
日本豆腐マイスター協会では、「豆腐チャート」の作成に向けて動き出している。「豆腐チャート」とは、豆腐を選ぶ際の指標のこと。このほど東天紅上野店で、豆腐の試食会が実施され、アンケートを集計した。 「豆腐チャート」の発案者は、シトロン・ヨーコ理事だ。経緯について、「豆腐の購入の様子をよく見ると、すぐに手に取る人もいれば、悩んでいる様子の人もいる。もっと、豆腐を選ぶ上で分かりやすい基準があれば良いと思った」と話す。 現状、消費者は値段を決め手に豆腐を買うことが多いが、「本当に料理に合った豆腐を選べているのだろうか」と疑問を投げかける。シトロン理事によると、例えば冷奴なら、しょうゆや生姜、オリーブ油など、組み合わせる調味料や薬味によっても、おいしい豆腐の種類は異なるという。料理用途や、豆腐が苦手な人が食べる場合なども選び方が変わってくるため、その際の指標として「豆腐チャート」を提案した。加えてシトロン理事は、フランス料理のシェフなどを相手にセミナーを開催した経験から、「豆腐の幅広さを伝えるのにチャートがあったら分かりやすい」と考え、「豆腐チャート」作成に乗り出した。 東天紅上野店で開催された全国豆腐連合会(全豆連)の「第8回全国豆腐品評会」の試食会の場を借りて、東京都や神奈川県のスーパーで販売されていることが多い豆腐を集め、試食会を開いた。スーパーなどで購入できるもの、または取り寄せが可能なものを対象に計88品そろえた。審査対象は絹ごし豆腐、木綿豆腐、充填豆腐。 試食会ではアンケートを実施した。おとうふ工房いしかわの「究極のきぬ」「至高のもめん」を0に据え、88品の豆腐を「味わい(さっぱり~濃厚)」「食感(柔らかい~硬い)」「大豆の香り(ライト~ストロング)」の3項目で-4から+4の間で評価した。集計結果によって数字がずれ、0の基準が改めて決まる。 「豆腐チャート」はスーパーや百貨店、豆腐店のホームページなどで活用することを想定している。また冷奴向き、炒め物向きなど、その豆腐に合った食べ方も併せて記載する構想だ。
食品産業新聞社