「こだわりパネェ!」トップガン マーヴェリックの愛機「カワサキGPZ900R」劇中車を振り返る
細部は前作と異なるも、長年の相棒そのもの
そこで披露されたGPZ900Rは、第1作に登場した実物ではない。続編向けに1984年北米仕様「A1」を用いて、ユーズド処理を施した車両だ。前作と微妙に細部は異なるが、36年の歳月をリアルに経てきた雰囲気をまとっている。 前作の劇中車両は、1985年型の「A2」と言われる。しかし、この黒×赤のカラーリングは純正で発売されていない。つまり、国内向けに発売されたGPZ750Rの外装を900に装着し、オリジナルペイントした説が濃厚だ。また、米国選手権AMAスーパーバイク参戦用に750が北米に数台輸出され、その外装が使用されたとも言われる。 前作ではカワサキから協力を得られず、車体からメーカー名や排気量を消す事態となったが、続編ではカワサキUSAが車両協力。一説ではレストアしたGPZを2台、H2カーボンを4台提供したとされている。 今回は1984年初期型の北米仕様がベースのため、前作のニンジャにはなかったリフレクターがサイドカウルに追加されている。ペイントでは白ラインが細くなり、前作では白っぽいエンジンの色が黒に。タンクにはステッカーが増え、フロントフォークにもステッカーが加わっている。 前作そのものズバリではないが、「この36年の間にマーヴェリックがステッカーを追加したんだろうな」「サイドカウルが割れたから、北米仕様のカウルに交換したんだろうな」などと想像する余地があり、見ているだけで楽しい! 【前作とソックリにモディファイ】レストアした1984GPZ900Rを第1作風にカスタム。この車体色は1984GPZ750Rにもっとも近い。 ◆前作で実現しなかったが、第2作ではカワサキUSAが全面提供しており、エンドロールにもクレジットが記載されていた。 【ミラノも神戸も「トップガン」表記はなし】2022年秋のミラノショーでは『トップガン マーヴェリック』の表記はなく、「As seen in this summer’s hit film」(この夏のヒット映画で見たよね)とのメッセージが。 ◆日本のカワサキワールドでも「2022年夏 大ヒット映画 登場車両」として紹介されている。版権上の都合で表記できなかったと思われるが、皆どの映画かわかっているハズ。