中国EVに供給…ローム、SiCパワー半導体で攻勢かける
ロームは同社の炭化ケイ素(SiC)パワー半導体を搭載したモジュールが、中国・浙江吉利控股集団(ジーリー)の電気自動車(EV)「ジーカー」3車種のトラクションインバーターに採用された。中国・正海集団との合弁会社を通じ、ジーリー傘下の1次サプライヤー(ティア1)にモジュールを提供する。ロームはオン抵抗を低減した新製品の投入計画を前倒しするなど、SiCパワー半導体で攻勢をかける。 【写真】ロームの「SiC MOSFETのウエハー」 採用されたのは、ジーカーの小型スポーツ多目的車(SUV)「X」、ミニバン「009」、スポーツワゴン「001」の3車種。ロームの第4世代SiC金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)ベアチップが採用された。ロームは2021年に第4世代を市場投入。オン抵抗を約30%低減した第5世代を25年に市場投入予定で、28年に市場投入予定だった第6世代は27年に前倒しする。