ビジネスにもオタ活にも精通したインフルエンサーに|あくにゃんのB面
早すぎず、遅すぎず。時流を捉えて作品を残す
―YouTubeのコンテンツのネタを選ぶ基準は何ですか? 過去にバズったものの再生産や、他の人のコンテンツでバズったもの、あとはノリですね(笑)。それに加えて意識しているのは、時代を捉えることです。例えば、紅白の出場歌手が発表されるタイミングで動画を出したり、アイドル関連のニュースがあったらその日中に動画を出したり……。 ただ、そういう動画はあくまで「アンサー動画」であり、コメント欄を掲示板のように使って、他のオタクがどう思っているのかを知るための場として設けているので、“作品”として残らないと思っていて。 僕は、視聴者に「好きな動画はなにか」聞いたら「あくにゃんのこの動画」と答えてもらえるような“作品”を残したいんです。 最近、「ドライヤーをしながら動画を見るからフルテロップがいい」という意見も多いですが、僕はドライヤー中ではなく、ちゃんと腰を据えて見てほしいので、フルテロップにはしていません。その代わりに、言葉にしていない部分やツッコミをテロップで入れて、視聴者が目と耳の両方でしっかり楽しめる作りにしています。 ―時代を捉えた動画を作るためにしていることはありますか? 今オタクの中で流行っていることは、世間に取り上げられるまで、2テンポくらいの遅れがあります。なので早すぎないように、あえて少し遅らせることを意識しています。 僕自身、情報のキャッチアップと発信が少し早すぎてしまうこともあると思います。まだ売れていない子を応援するのも好きで、ビジュアルや性格で気になった子がいれば、よく調べて、デビューできるように辛抱強く応援し続けています。 ただ、売れる前のタイミングで動画をあげると、3年後にようやくバズる、なんてこともあります。オタクは意外と、世間が価値を感じ始めたタイミングで応援しだすことも多いですし、YouTubeはオタクの中でも世間に近い場所なので、先取りしすぎないようにタイミングには注意しています。