「ひふみプラス」&「さわかみファンド」 純資産額が大きい2つの人気投資信託の運用成績を星の数でズバリ判定! 最新格付を発表
「ダイヤモンド・ザイ投信グランプリ2024」で「もっとがんばりま賞」に選ばれてしまった日本株型の「ひふみプラス」と「さわかみファンド」。 【画像】さわかみファンドの最新格付 月刊マネー誌「ダイヤモンド・ザイ」の10月号では、半年に一度、人気の投資信託を最新の成績を基に星の数で評価する「投信格付」を発表。そこでの、ひふみプラスとさわかみファンドの最新格付はどうだったのか。ここでみていこう。 ●ひふみプラスの「短期の成績」の評点は半年前から1段階アップ! 成績は依然TOPIXを下回るが、「回復の兆し」も ザイ2024年6月号で発表した「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ」で「ひふみプラス」は、総合点500点満点中で139.2点という低スコアに。不本意な「もっとがんばりま賞」に選ばれてしまった。2020年までは優秀だったが、2021年以降の成績悪化が足を引っ張り、選定基準である(1)成績、(2)下がりにくさ、(3)成績の安定度のいずれも平均(5割)に届かなかった。 ひふみプラスは、今回の最新の「投信格付」でどのような評価だったのか。その結果が以下だ。 ひふみプラスは、幅広い販売会社で買うことができ、NISAではつみたて投資枠でも成長投資枠でも、どちらの枠でも購入できる。 2024年6月末時点の組入れ銘柄は日本株が9割を占めており、トヨタ自動車(7203)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、TDK(6762)、M&A総研ホールディングス(9552)、第一生命ホールディングス(8750)などが上位に並ぶ。一方、海外株も1割弱。組入れ上位銘柄の7位に、米半導体大手のエヌビディアも入っている。 しかし、成績を見ると、1年(21.0%)、3年(20.9%)、5年(69.1%)のいずれも指数(TOPIX)を下回っている。1年・3年・5年の成績による格付では、ひふみプラスは半年前と同じ「星1つ」という結果だった。 また、各評点のレーダーチャートを見ると、「長期の成績」と「好成績キープ」の項目が、半年前の「2」→「1」に下落。「中期の成績」も「1」のままで、「下がりにくさ」も「3」→「2」に評価を落とした。 一方で、「短期の成績」は「2」→「3」に評価がアップ。つまり、1年の騰落率はTOPIXを下回ったものの、日本株型内の順位はアップしたということで、回復の兆しがみえる。今後の成績の動向に引き続き注目したい。 ●さわかみファンドの成績もTOPIXを下回る結果が続いている 「下がりにくさ」は半年前から1段階下落 さわかみファンドは、NISAでは成長投資枠の対象だが直販のみの取扱い。1999年に設定された独立系の先駆け的な直販投資信託だ。「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ」では、成績の安定度などが低評価で、ひふみプラスと同様に不本意な「もっとがんばりま賞」に選ばれている。 さわかみファンドは、割安株への長期投資を基本としており、組入れ銘柄をすべて公開している。組入れ上位には、信越化学工業(4063)、ディスコ(6146)といった半導体関連銘柄や、トヨタ自動車(7203)、ブリヂストン(5108)などの自動車関連銘柄が並ぶ。2024年6月末時点では、現金保有比率が約12%と高かった。 さて、さわかみファンドの最新の格付は以下だ。 格付の元となる3期間の成績はというと、1年(17.7%)、3年(33.3%)、5年(73.0%)のいずれもひふみプラスと同様に指数(TOPIX)を下回っている。格付も「星1つ」となった。 今回評価を落としたのは「短期の成績」で、半年前の「3」→「2」にダウン。また、「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ」の時も100点満点中80.5点を獲得し、半年前には「5」の高評価だった「下がりにくさ」も、今回「4」にダウンした。 成績だけでなく、高評価だった「下がりにくさ」まで、今後もダウンしていってしまうのか、要注目だ。 ※「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2024」とは? 月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』では毎年、良い投資信託を表彰。第2回となる今回は、“新NISAで買える”好成績のアクティブ型投信30本を表彰した。本グランプリの特徴は、「5年以上の運用成績があり、みんなが買っている分野・投信に限定し、1.どれだけ上がったか(成績)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの基準で選定している点。完全な実力主義で評価し、「個人投資家にとって本当にイイ投資信託」かという点にこだわっている。特別枠として5年未満の好成績投資信託を厳選し、フレッシャー賞を設けている。 ※本記事は「ダイヤモンド・ザイ」2024年10月号から一部抜粋・再構成したものです。
ダイヤモンド・ザイ編集部
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