【アウトドアの基本】迷ったら“45度”! 安全で美しくテントやタープを張るために必要な「ペグ打ちの基礎」とは
ペグと同じくらい重要なのがペグハンマーです。釘を打つ金槌に似ていますが全くの別物。筆者は以前、「釘もペグも理屈は同じだから使えるはず」と勘違い。ペグハンマーの代わりに大工道具の金槌で地面の硬いサイトにペグを打っていたところ、ヘッドの金属がゆるんで外れてしまったことも。 釘の倍以上も太いペグを打つのですから、負担も数倍かかるということは当たり前。ペグ打ちに特化したペグハンマーはテントの設営になくてはならない必須ギアなのです。
●地面に対して45~60度が基本
ペグ打ちでキャンパーを悩ませるのが角度です。ペグ打ちが難しい理由は、「ペグと地面」「ペグとガイロープ」という、2つの角度のバランスを取る必要があるから。 この2つの角度も諸説あり、奥が深く意見の分かれるところ。まずは「ペグと地面=45度」「ペグとガイロープ=90度」と覚えてください。
キャンプに分度器を持っていくわけにはいきませんが、地面に対して垂直の半分が45度ですから、それを目安にペグ打ちするのがベターです。
●打つ姿勢も大切です
ペグを地面に打つ際は、腰に負担を掛けないよう片膝を落として地面につけます。打つときの位置が重要で、ペグの先端を自分の方向に向けて地面に置き、奥から手前に向けてペグハンマーを振り下ろすと真っ直ぐに打ち込めます。 ペグと地面の角度を気にしすぎて横からペグを打とうとすると、斜めにハンマーを動かす必要がありますが、奥から手前に振り下ろせばスムーズに打ち込むことができます。 このときペグハンマーは手首を中心に振り回すのではなく、手首はあまり動かさずにヘッド部分の重さを感じながら直線を描くように打つのがコツです。
●抜き方や仕舞い方にもお作法あり
しっかりと打ち込んだペグは、抜くときに苦労しがち。柔らかい土のサイトなら引綱で引っこ抜けますが、締まった地面の場合は予備のペグを穴に引っ掛けて回転させると抜けやすくなります。 深く打ち込めないときや、ペグを引っ掛ける穴がない場合は、ペグハンマーで打ち込んだペグの頭を横方向から軽く叩いてあげると効果的です。 ペグやペグハンマーを収納する際は、ウエスなどで泥や汚れをその場で落としておくと、サビやカビがつきにくく、次回のキャンプで気持ちよく使うことができます。 「帰ってから汚れを落とそう」と思っているとサボりがち。キャンプサイトで後始末までフィニッシュしておくのがオススメなんです。 クロスで拭きながらペグの曲がりなどをチェックしておきます。岩盤など地面が固いフィールドではペグの消耗も早くなります。曲がりが目立つようなら買い替えておくのが無難です。 また、最後に気をつけたいのが忘れ物。ペグは本数が多く、抜いたあとフィールドの草に隠れて見つけにくくなるため忘れてしまいがち。本数を把握しておきバッグにしまう際にチェックするなど、置き忘れ対策もお忘れなく。
VAGUE編集部