「辰巳天井」となるのか 強まる「金利のある世界」 2025年巳年の日本経済【2025年ニュース展望】
戦後の「巳年」は4勝2敗
2025年は「巳年」だが、「辰巳天井」の相場格言があり、前年の辰年とあわせて天井をつけやすいとされている。 前回巳年だった2013年の日経平均株価は、第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」や日銀による大規模緩和のなか、1年で56%を超えて上昇したが、戦後6回の「巳年」の年間騰落率をみると、上昇した年と下落した年の勝敗は、4勝2敗となっている。 景気の下押し要因になり得るのが、トランプ新大統領が打ち出す関税強化だ。 大和総研は、中国への10%の追加関税と、カナダ・メキシコへの25%の関税が実現した場合、3か国による報復関税も想定すると、日本の実質GDPが最大で1.4%程度押し下げられると試算している。 金利のある世界のもとで、物価と賃金双方が安定的に上昇し、消費が勢いづく好循環の流れを実現して、内需が主導する上向き軌道を描いていけるのか。 2025年「巳年」は、日本経済が自律的な成長力を試される1年になりそうだ。 (フジテレビ解説副委員長 智田裕一)
智田裕一
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