マルク・ヒルシがアラフィリップとの一騎打ちを制して初優勝! 3シーズン過ごしたチームへ、置き土産とするバスクタイトル【Cycle*2024 クラシカ・サンセバスティアン:レビュー】
「大きなレースでポディウムに戻れるのがすごくうれしいよ。本当は勝ちたかったけど、良いレースができたし、ベストを尽くした結果だから満足しているよ。今日のマルクはすごく強くて、特にスプリントは完璧だった。良いタイミングで、爆発力も抜群だったんだ」(アラフィリップ) 実のところ、アラフィリップもスーダル・クイックステップからの今季限りでの離脱が濃厚となっている。自身も、チームを率いるパトリック・ルフェヴェル氏もサイクルメディアからの質問に対して、それが事実であることを公言している。育成チーム時代も含めると約15年間現チームと歩み続けてきたアラフィリップだけど、次のステップへと進むときが近づきつつある。未確定ではあるものの、一部報道でヒルシとチームメートになる可能性もあるとか。
ビッグネーム2人に続き、3位に入ったのはレナルト・ファンイートヴェルト(ロット・デスティニー)。終盤まで複数人を残しメイン集団を引っ張ったロット・デスティニーは、最後にしっかり若きエースを表彰台へと送り込んだ。今季UAEツアーで個人総合優勝している23歳は、ブエルタ・ア・エスパーニャでもエースクラスの働きが期待される。 「今日は良い感触を得ることが一番重要だった。それが果たせたし、3位はすべてがうまくいった証明だと感じている。チームの戦い方にも自信が深まったし、みんなが僕を信頼してくれたこともすごくうれしい」(ファンイートヴェルト)
バーレーン・ヴィクトリアスの一員として臨んだ新城幸也は、サンティアゴ・ブイトラゴやジャック・ヘイグの上位進出に貢献するべくレース構築に励んだ。ハイスキベルに向けて集団を牽引する局面もあり、チームオーダーに徹して7回目のクラシカ・サンセバスティアンを走り終えている。
文:福光 俊介
福光 俊介
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