幸福度世界一のフィンランド人から学ぶ“幸せになる秘訣”【第3回】
「少年たちが『何か知りたいことがあったら言って』と声をかけてきて、ハイタッチをしてくれて。いまではスケートボードをしていると、子どもたちから『どんなトリックができるの? 何か教えてあげるよ』と言われます。スケートボードをやる人は、皆いい人たち。私たちはみんな同じコミュニティにいると感じます」 「どうやって、私が年齢の呪縛から抜け出せたかって? 私が65歳の頃、周りが『彼女は何歳?』って、ささやき始めたことがありました。それで私は『率直に聞いてくれて構わないのよ。私は65歳よ』って。いまは70歳だけれど。それも事実ですからね」
グラフィティアートにも目覚めて即、挑戦!
ストリートでスケートボードをやり始めた頃、ふとグラフィティアートが描かれた壁を見つけたレナさん。「これはすごい!」と感動。即座に思った。「やってみたい!」
「多くの人はグラフィティを落書きや破壊行為だと思っていますよね。でも違う。これはアート。グラフィティアートには失敗や間違いはありません。いつでも塗り直せるから。近くで自分の作品を見れば、そのラインはそれほど完璧でなくても、遠くに行って見れば、よく見えたりするものです。これは、ちょっとした自由な感覚です」 スペインのマラガやロンドン、カリフォルニアなどを訪れ、そこでうまくスケートボードに乗れたときには、その土地でグラフィティアートを描いてきたそう。いまではスケートボードのメーカーの依頼でデッキ(スケボーの板部分)に描くこともある。
「これまで自分や友達のために、たくさんのスケートボードのデッキに描いてきました。グラフィティが描かれたデッキをもつことは、いっぱしのスケートボーダーの証です」 「60歳を過ぎてから学ぶのは難しい。でもそれはスキルよりも、意思の問題です。私は好奇心の強い人間かもしれません。でも皆さんに伝えたいのは、挑戦したいなら、やってみることです。えてして人は、『私より優れた人たちは、私ががんばる姿を見て笑うだろう』と考えます。それは違います。誰かががんばって、何かを上達していく姿は、それを見ている周りの人を喜ばせるものなのです」 Text & Photo:古関千恵子 取材協力:Visit Finland https://www.visitfinland.com/ja/ Finnair https://www.finnair.com/jp-ja