マレーシアのマハティール首相が会見(全文1)後継者はアンワル氏
マハティール首相のスピーチ
マハティール:ご参会の皆さま方、マスコミの方々、このような機会をいただき、お話しできることを大変感謝申し上げたいと思います。特に外国特派員の方々とお話できることをうれしく思います。ご存じのとおり1年前、大変マレーシアで珍しいことが起きました。われわれ独立以降、1つの政党が統治してまいりました。61年間続いてまいりました。そしてこの政党に代わるものはないというふうにいわれていました。しかし2018年、私たちは当時の政権に取って代わることができました。そして政権交代が起きました。ただ、この新政権、これは古い指導者、私が率いることになりました。 私は22年間、かつて首相を務めてまいりました。そして政党側、与党側はまだ続けろと言ったんですけども、しかし若手に譲るということにしました。しかしながら、残念ながら、その後続いた2人の首相はあまり人気がなく、そして多くの人たちが私のところに来て、なんとかしてくださいと。今、国が直面している課題についてなんとかしてほしいというふうにおっしゃいました。ということで、私は野党に加わり、そして野党連合を形成することとなりました。この野党連合、あまり期待はされていなかったんですけども、しかしながら結果的にはこの総選挙、勝利をすることになりました。 ということで、その後政権を取ることとなりましたが、多くの人たちはそういった中でどんな政府なのかを知りたがっています。この政権、これはまたさまざまな制約を国民に課すような、そういった政権になるのかといわれました。かつて私が首相であった当時、独裁者といわれたこともありました。そして腐敗してるというふうにいわれました。不思議なことに、私が独裁者だと、そして腐敗してると言った人たちが、私にもう1回首相になれと言ったわけです。そして今現在は野党連合が与党に取って代わり、そして政権を取りました。 厳しい状況です。前政権での下、非常に望ましくないレガシーが残っています。借金が多過ぎるということで、本来であれば政府が決定した上限があったんですが、これを無視しています。ガバナンスも崩れています。そして多くの害をもたらしています。ルール、司法による統治を守らなかったためにいろいろな問題が発生しています。そういった中でなんとか国を立ち直らせようとしています。