高齢の両親が「給湯器の無料点検」に16万円の交換費用を求められたそうです。どこに相談したらよいのでしょうか?
「給湯器の無料点検」をうたう業者による高額請求トラブルが相次いでいるとのことです。特に被害にあっているのは高齢者で、さまざまな手口で契約を急がせます。無料点検ならありがたいと思い依頼したところ、壊れていないのに「壊れている」といわれ高額の交換費用を請求されることも。 そこで今回は、給湯器の点検商法に関する相談件数や、相談事例を調べてみました。また、トラブル防止の対策やどこに相談すればよいかもご紹介します。自分や自分の家族がいつ被害にあうか分かりませんから、参考にしてみてください。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
高齢者は特に注意! 給湯器の点検商法に関する相談が急増中
独立行政法人国民生活センターによると、給湯器の点検商法に関する相談が増えているとのことです。年度別相談件数の推移は以下の通りです。 ・2018年:206件 ・2019年:241件 ・2020年:245件 ・2021年:335件 ・2022年:561件(2022年12月31日までの登録分は346件) ・2023年:1099件(2023年12月31日までの登録分) 2023年度は、前年度同期の相談件数から約3倍も増えていて、契約した人の70%以上が70歳以上の高齢者であったとのことです。これを受けて「給湯器の点検にご注意ください」と、トラブル防止のための注意が呼びかけられています。
給湯器の無料点検をうたう悪徳業者の巧妙な手口とは?
国民生活センターが紹介している相談事例から、悪徳業者はおもに以下のような手口を使っていることが見受けられます。 ・身分を偽って無料点検をすすめる 「自治体から委託された」「ガス会社から依頼された」など、身分を偽って無料点検をすすめる業者があるようです。突然の電話や訪問で給湯器の点検を持ちかけますが、自治体やガス会社からだと信じ込んでしまい、断れずに点検の予約を入れてしまったり、自宅にあげてしまったりするケースが考えられます。 ・点検後に「このままでは壊れる」などと不安にさせて修理や交換をすすめる 無料点検は建前で、修理や交換で高額な請求をする手口を使います。「このままでは壊れる」「壊れてから交換すると費用が高額になる」などと不安にさせ、不要な修理や壊れていない給湯器の交換、ハイモデルの高額な給湯器を買わせることもあるようです。 ・今なら割引できるといって即決を迫る 即決を迫って契約させることも悪徳業者の手口です。「今なら割引できてお得」「今断ると調査費とキャンセル料がかかる」などといって断りにくい雰囲気を作ります。給湯器の修理や交換費用の相場が分からないと、容易にだまされてしまう可能性があるでしょう。 ちなみに、給湯器の交換費用は5万円~30万円ほどといわれています。今回の「16万円の交換費用」は相場の範囲内ではありますが、本当に交換が必要なのか確認しておくとよいでしょう。