「鏡の中の自分を見られなかった」AKB48で初センターに抜擢された本田仁美が振り返る10代の自分
大人になるまでに、いろいろ経験しておくことが大切
――本田さんにとって、IZ*ONEでの2年半は、どのような期間でしたか? 本田仁美: 体感ではめちゃくちゃ長かったですね。IZ*ONEに入った当初から、活動期間は2年半と決まっていましたが、こんなに大変な日々が続くのかと思っていました。起きた瞬間に自分がどこにいるのかわからないぐらい、海外にもたくさん行かせていただきましたし、人生の中で一番印象に残った期間はこの2年半だと言えるくらい濃密な時間でした。でも、それを乗り越えたからこそ、今につながっているとすごく思います。 ――AKB48に加入して約8年で、初めてのセンターに決まりましたね。 本田仁美: 12歳で加入した当初は、自分がセンターに立てるなんて全く想像できなかったし、この8年間を振り返ると、うれしかったことよりも悩む時間のほうが多かった気がします。でも、頑張れば叶わない夢はないことは身をもって実感できました。自分もめちゃめちゃ嬉しかったですが、周囲の方からのお祝いがそれを超えるくらいすごくて。自分のことのように喜んでくれる人がこんなにも周りにいるんだな、私は幸せ者だなって思いました。 あと、振り返ってみて、大人になるまでの間にいろいろ経験しておくのって大切だったんだなと改めて思いました。幼い頃のほうが語学や習い事が身につきやすいってよく言いますけど、子どもだからこそできることってたくさんあるんじゃないかな。私も成人になるまでの期間で頑張ったことが、いまの自分につながっていると思うので。これから大人になるまでの期間を大事にして、怖がらないでいろんなことに挑戦してほしいなと思います。
成功しても失敗しても自分の責任
――本田さんは昨年10月に20歳の誕生日を迎えられました。成人になった時はどんな気持ちでしたか? 本田仁美: 誕生日の0時になった瞬間は家で普通に過ごしていました。「大人になった、わーい!」という特別な感じはなかったかもしれない(笑)。実感を持てたのは、それまでお世話になっていた方々と、お酒を飲みながら大人の会話が対等にできたときかな。お酒を飲みながら、こんな風にお話ができるんだと感慨深かったですね。 ――成人になったことを機に、チャレンジしたいことはありますか? 本田仁美: チャレンジしたいと思っているのは、一人でカウンターに座っておいしいお寿司を食べることですかね。あとは親の許可をとらずにちょっと高い美顔器を買うとか(笑)。自分で責任を持つ意味でも、大人の買い物をしてみたいですね。優柔不断な性格なんですけど、やっぱり大人になったからには、自分のことはぜんぶ自分で決められるように変わりたいなと思っています。 成功しても失敗してもぜんぶ自分の選択したことだから責任もある。人に責任をなすりつけたりするのは違うかなと思うから、より気を引き締めていきたいです。 ----- 本田仁美 アイドル。2001年10月6日生まれ、栃木県出身。A型。アイドルグループ・AKB48のメンバー。愛称は“ひぃちゃん”。2018年10月、“IZ*ONE”のメンバーとして韓国デビュー。2022年5月18日発売のAKB48 59thシングル「元カレです」で初のセンターを務める。 文:佐々木ののか 制作協力:BitStar