大坂なおみがバービー人形に!
テニスの世界ランキング1位の大坂なおみ(21、日清食品)が、時代の世相を映し出すファッショナブルな人形として全世界で親しまれている「バービー」のモデルになったことが6日(日本時間7日)発表された。「バービー」の米国公式サイトで明らかにされたもので、発売から今年で60周年を迎える「バービー」が、国際女性デーを祝して世界18か国から様々な分野で活躍している女性を「多様なキャリアにおいて、それぞれの境界を乗り越えてきた女性たちに光を当てる」との理由でピックアップ。大坂が、その一人に選ばれたもの。 すでに公式サイトにアップされている「大坂なおみモデル」のバービー人形は、白のテニスウエアに身を包み、カーリーヘアをオレンジのヘアバンドで止め、テニスラケットとボールを持ってポーズを取っていて、少しはにかむような笑顔を浮かべている。今回は、大坂以外にも女優のヤラ・シャヒディ、モデルのアジョア・アボアーらの「バービー」がロールモデルとして特別に制作されることになった。 時代のファッションリーダーでもある「バービー」には「あなたは何でもなれる」というメッセージが込められており、宇宙飛行士など180種類以上の職業の女性像をモデル化しており、時代を象徴する歌手、女優、アスリートのモデルも多く作られてきた。 古くはマリリン・モンローや、オードリー・ヘップバーン、グレース・ケリーから歌手のジェニファー・ロペス、ダイアナ・ロスらの錚々たるメンバーが「バービー」となり発売もされた。アスリートでは、ロンドン五輪女子体操の個人総合金メダリストのギャビー・ダグラスやベルギーの女子テニス選手であるキム・クライシュテルスらもモデル化された。全米、全豪のグランドスラムの2大会を連覇し世界ランキング1位となった大坂も時代を代表する女性として認められたということだろう。ただ、今回の「大坂なおみモデル」は、あくまでも特別注文品で発売されるかどうかは現段階では未定となっている。 米国のピープル誌では、バービー人形になったことに対する大坂のコメントが紹介されている。 「本当に大きな名誉。子供の時にはバービー人形で遊んでいたこともあり、私のバービー人形が出る機会を持つのは、非現実的な経験となります。人は成長していくなかで、多くの憧れのモデルを持ち、自分の目標を定めていくことは、とても重要だと思います。とても良い女性のロールモデルを持つことは、子供たちにとっても良いことです。そういう意味で、大きな責任を感じますが、ある面、光栄なことで、当たり前のことだとは思いません」 また大坂は、こうも続けた。 「運動競技で、女の子が男の子よりもスポーツを早く辞めるという統計があります。私はプロのアスリートですから、そういうデータを目にするのは悲しいことです。(スポーツを愛する)女の子たちに感動してもらい、これらの人形を見たときに多くの可能性を何か感じてもらいたいのです」 バービー人形に込めた熱い思いだ。 大坂は、さらに「毎日、夢を抱き夢を達成しようとただ努力するだけです。後悔をせずに生きたいと感じていて、それが私のモットーになっています」という自らの人生哲学も語り、スポーツを愛する少女たちへのメッセージとした。 大坂は、全豪オープンの優勝後に専属コーチであるサーシャ・パイン氏とのコンビを解消、世界ランキング1位として初の大会となったドバイ選手権では、その影響が出て初戦(2回戦)で敗退していた。しかし、新しくジャーメイン・ジェンキンス氏をコーチに迎え、バリパオープンで、心機一転、再スタートを切る、大坂にとって「バービー」のモデルに選ばれたことはメンタル面でも大きな追い風になるのかもしれない。