「音楽×脳科学」ニューロミュージックの可能性 DJらが座談
音楽で脳の状態を変える「ニューロミュージック」を手掛けるVIE(ヴィー、神奈川県鎌倉市)の藤井進也最高音楽責任者(CMO)は24日、渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)で開催された最新技術とクリエイティビティに関するカンファレンで「ニューロミュージックという新たなフレームで、新しいステージに音楽が進化する」と話し、今後の脳科学と音楽の関わりについて期待を寄せた。 【関連写真】VIE主催のイベント演出にも携わったDJのリカックスさん 藤井氏は音楽と脳科学を研究する慶応義塾大学環境情報学部准教授も務める。 ヴィーのクリエイティブテクノロジストでサウンドデザイナーの田中堅大氏や、ニューロミュージックが聴けるヴィーの音楽アプリ「VIE Tunes」などに楽曲提供するDJのLicaxxx(リカックス)さんらと座談し、音楽を使った表現活動についても語り合った。 カンファレンスは、22~24日に開催した電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK JP 2024 Edition9」(MUTEK Japan主催)に合わせて実施。 藤井准教授は、脳科学について「まだアーティストとは結び付いていない」と指摘。田中氏は「(脳科学とのつながりで)音楽がどんな価値を生み、空間に影響を与えるか」と述べ、脳科学を取り入れた楽曲制作への意欲を語った。 同日、VIE Tunesで、リカックスさんが制作した5曲が新たに配信された。藤井准教授が「『ニューロミュージシャン』というジャンルが出来たら面白い」と語ったのに対し、リカックスさんは「(ニューロミュージックの作成ツールが)ひとつのツールとして、音楽の『いいね』の裏付けになるよう使われていくのではないか」と応じた。
電波新聞社 報道本部