ジョコビッチ、盤石な戦いぶりで世界15位ルーネを撃破。グランドスラム通算60度目の8強入り[ウィンブルドン]【テニス】
ジョコビッチ、ルーネに快勝しグランドスラム60度目の準々決勝進出
現地7月8日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス4回戦が行われ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)は、第15シードのホルガー・ルーネ(デンマーク/同15位)を6-3、6-4、6-2で下し、グランドスラム通算60度目のベスト8入りを果たした。 【動画】ジョコビッチ、怪我の不安を感じさせずルーネを撃破 マッチハイライト 5月に37歳の誕生日を迎えたジョコビッチは、先の「全仏オープン」(フランス・パリ)4回戦で右膝を負傷。右膝内側半月板損傷と診断されて手術をしたものの、驚異的な回復により約3週間で2005年から出場を続ける今大会に間に合わせてきた。 19度目の今大会は怪我の不安もあったが、順調に勝ち上がり、ロジャー・フェデラー(スイス)が持つ最多8度目の優勝、そして史上最多25度目のグランドスラムタイトルを狙う。 この日の対戦相手となった21歳のルーネは、ジョコビッチに2勝3敗と競っており、昨年のウィンブルドンでも8強。「彼は間違いなく素晴らしい選手。大舞台、芝でのプレーを愛している。とてもトリッキーな相手で、勝つためには最高のテニスをする必要がある」ジョコビッチもルーネの強さを認めるところである。 その相手に、ジョコビッチは立ち上がりから集中し、硬さの見えるルーネを尻目にショット精度、威力で上回り、開始から12連続ポイントと流れを掴む。その後も隙を与えずに6-3で第1セットを奪った。 第2セットではルーネの若さ溢れる勢いに押される場面こそあったが、再び1ブレーク差を保って6-4。粗削りで強引な攻めが目立つ相手に対して、ジョコビッチもミスは多い。だが、勝負所での強さが光った。第3セットでも2ブレークを奪って6-2とウィンブルドンでは15度目の準々決勝進出。グランドスラムでは出場75大会で60度目のベスト8入りを果たした。 試合後、ジョコビッチは「ベースラインからのプレーや大事な場面でのサーブで彼を苦しめることができた。ホルガーにストレートで勝つことはいつもチャレンジングなこと。自分のテニスは良い感じだ。常に改善すべき点、取り組むべきことはあるけど、すべてが順調にいっている」と語った。 準々決勝で対戦する第9シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同9位)については、「ツアーで最も素早い選手。この1年半でとても上手くなった。昨年の全豪オープン4回戦で素晴らしい試合(6-2、6-1、6-2で勝利)をしたけど、あの試合から今日までの成長ぶりを見ているとトップ10にいることは不思議ではない」とランキングにふさわしい活躍をしているとコメント。守備だけでなく、サーブや展開の早さ、ネットに行くことを恐れていないところが強みだと分析する。 今年の男女国別対抗戦「ATPカップ」ではジョコビッチは敗れており、「あの試合によって僕に勝てないと思う理由はない」と勝てると信じて向かってくるだろうとする。だが、「グランドスラムはまったく違うゲームだよ。特にタフな相手とはね。だから楽しみにしているよ」とグランドスラムで存在感を示すジョコビッチも自信をのぞかせた。
Tennis Classic 編集部