楽しいのはMTだけじゃない! スズキの新型「スイフト」はCVTも軽快&スポーティ 【試乗レビュー】
いい仕事をする新開発の3気筒エンジン
最初に試乗したCVTモデル(最上級のFFハイブリッドMZグレード)のボディーカラーは、淡くわずかに緑がかったクリーム色のような「クールイエローメタリック」。先進テクノロジーを感じるクールさを表現したというこの色、結構スイフトに似合っている。 搭載するパワートレーンは、先代の4気筒から3気筒へと変更された新開発のZ12E型1.2Lエンジンで、最高出力60kW(82PS)/5,700rpm、最大トルク108Nm/4,500rpmを発生。これに2.3kW/60Nmのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム(MHEV)だ。パワー的には数字が先代よりわずかに劣るし、車重が950kgと少し重くなったので、走り自体はおとなしくなるのかと思いきや、実際に走り出してみるとそんなことは全くなし。CVTの制御や空力性能が上がったことで、軽快感のあるスポーツ性をしっかりキープしているし、ポロポロという3気筒エンジンの音や振動がわずかに車内に伝わってくるけれども、絶対的レベルは小さい。 燃費性能も上々で、首都高や中央道、多摩地区の一般道などあちこちを走り回っての数字は常に20km/L以上をキープ(返却時の平均燃費は20.1km/Lだった)。先代にあったフルハイブリッドモデルが消滅したのは、こうしたMHEVの性能アップによるものだろう。 新型では運転支援機能が大きく進化していて、MZが搭載するACC(アダプティブクルーズコントロール)は全車速追従式となり、停止保持機能(ブレーキペダルから足を離してもブレーキ保持する)までつく。朝方都心へ向かう中央道の渋滞時に走った時には、大変重宝した。一方、空いた高速でのハイスピード走行ではエンジン回転が低く抑えられているので(100kmh走行時で2,000rpm)、ACCと併用してのロングドライブもスイフトの得意科目に入ると思う。216万7,000円(全方位モニター付きメモリーナビやドラレコ等のオプションを装備した試乗車は246万2,130円だった)という価格はとにかく魅力的だ。